「熊との遭遇 それはどれほど恐ろしいものか」
滝の上町の奥にはネマガリダケのタケノコが取れると言います。
紋別市に住んでいた当時、それならば少しのタケノコでも取りたいものだと、滝の上のトンネルの向こう側まで車を走らせました。
話にたがわず、そこにはネマガリダケが沢全体に繁っていました。
そこまでは良かったのですが、そこで何件かの看板も目に入ってきました。「ここで行方不明になった人がいます。何か見つけましたらご連絡下さい」のような看板だったように思います。
ここで考えたのですが、不明になった人は自殺したのであろうか、また、ネマガリダケの林の中でのたれ死んだのであろうか、いやヒグマにかみ殺されたのであろうか。どちらにしても、身震いする思いの看板でした。
この看板を見て、それでもタケノコ取りには入れなかったのでした。
あれから十数年、あの看板は取り外されたのでしょうか。ヒグマの住む北海道では、行方不明の話が出るたびにヒグマに食われたのではないかと、頭の中をよぎります。
山登りにはクマ予防対策をしながら登らなければなりません。よくクマの糞を見たという話しをされる人が居ますか、近くがヒグマの生息地であるのでどう対応したらよいものか迷います。
秋田県では今年クマに襲われ4名の人が死亡しています。射殺されたクマから人の肉の塊が出てきたとか、恐ろしい話です。また、同じ県では釣りをしていた人がクマに襲われ、命は助かったが、指を取られたとニュースで流れています。ツキノワグマとヒグマは種類が違いますが、獰猛なのはどちらも同じです。
手元に「ヒグマと遭遇しないために」のパンフレットがあります。参考にしてください。
人身被害を未然に防ぐため、ヒグマと遭遇しないための対策をしましょう。
● 野山に出掛ける前に、市町村役場にヒグマの出没情報を確認しましょう。
● 出没情報のある場所や、出没を知らせる看板のある場所には入らないようようにしましょう。
● 野山には仲間と一緒に入り、一人にならない様にしましょう。
●「ヒグマよけの鈴」を鳴らしたり、仲間と大きな声で会話するなど、音での人の存在や接近をヒグマに知らせ、ヒグマとの突発的な遭遇を防ぎましょう。
● ヒグマのフンや足跡などを見つけた時は、すぐにすぐにその場を離れ、引き返えしましょう。
「朝方・夕方は危険です」
● 早朝や夕方、悪天候などで薄暗いときには、人もクマも相手の存在に気付くのが遅れ、突発的に遭遇することがあるので、野山に入らない様にしましょう。
● 危険なヒグマを作り出さないために、ゴミや残飯は持ち帰りましょう。
● 人身事故にあった場合に備え、家族や知人に、野山に入ることを知らせておきましょう。