かーちゃんはつらいよ

施設入所した18歳そうちゃん(自閉症、最重度知的障害、強度行動障害、てんかん)のかーちゃんが書く雑記。

春が来た

2012年03月14日 09時17分40秒 | みゆみゆとの生活
昨日、小学校に、そうちゃんを連れて行ってきました。
特別支援学級の2時間目を体験するために。
そうちゃんが「学校ってこういうところ」とわかるといいな、と思い、
通学路を一緒に歩いて行き、支援学級の側の昇降口から入って、お部屋に向かいました。

小学校って、初めて行く時は就学時健診。
次は説明会で1年生の教室で遊ぶ。
その次入学式。
で、始業式から集団登校でいってらっしゃい。

子どもに、親から説明してあげられることがほとんどない。
というか、はじめての子だと、親もわからん。
それでも1年生の子達は対応して、先生や上級生の指示を聞きながら、頑張って飛び込んでいくのよね。
うちのようにマンモス小学校だと、先生方も大変だと思う。

さてさてそうちゃんは、当然1~10まで手を取ってやってあげないと、口で説明しただけでは分からない子。
まずは「学校って楽しいとこだよ」「このお部屋が居場所だよ」「はじまりと終わりに合図のチャイムが鳴るよ」くらいを伝えるのが、昨日の目標。

のつもりだったのですが、結果的には「先生方がそうちゃんを体験」でした。
やっぱりね。そんな気もしてたよ。

メンバーは、支援級の担任・支援員1名・教育委員会2名・教頭・主任級の先生2人・私、の大人8人(!)、子どもはそうちゃんと、現役3人でした。

あちこち触ったり走り回ったりしながらいろいろ確認していくそうちゃん。
「ここが椅子だよー。座ろうねー。おはじきで、かず数えない?お絵かきは?」と離れた所から声を掛けてくれる先生。
…うーん、それでは耳に入らないと思う。

結局、私がその場でピョンピョンしているそうちゃんの手を取って、
「あと10ピョンピョンしたら、お椅子座ってビーズやるよ。」と至近距離(顔の15㎝くらいのとこ)で穏やかに指示し、10回飛ばせてから座らせました。
でも、当然のようにほんの少しビーズ(おはじきのこと)を触っただけでまた立ちあがって今度は柔らかいボールを投げ始めたそうちゃん。
それを見て私は教頭先生に説明。
「座って取り組めるのは、はじめは1~2分くらいかもしれません。何もかも止めたり最初から制約が多いとパニックを誘発します。基本的には、4月は『部屋から出ない』の目標でやっていただければありがたいです。」

と、言った矢先に、そうちゃん脱走
おーい。
ドアのことに立ってた教育委員会の若い方、一歩も動けず
なんでこれだけ大人がいて脱走されるかなー。。

考えてみれば、普段関わっている人は自然に身についてきた、そうちゃんを捕まえるテクニック、結構高度なことなのかも。
そうちゃんは走る直前まで違う方を向いてフラフラ歩き、突然方向転換したと思ったらダッシュ!ですから。
あー、こういう感じかー。
4月からの生活がちょっと見えた気がしました。
課題満載。
かなり細かいことから、全てやって見せながら先生方に伝えていかなければ。
口で言っても紙に書いても、これでは伝わらないわ。。

そしてそして。
終了後、別の部屋に呼ばれて。
教育委員会から、「支援員増員」を伝えられました。
実質、そうちゃんに支援員がつく!4月から!!
ばんざい
皆様、ありがとうございました。
なんとか、休み時間も始業前も、大人がずっとそうちゃんを見守る体制を、整えてくれるそうです。
ありがとう、ありがとう。

それにしても教育委員会の方、終始渋い顔でこのお話をされました。
こちらもあまり喜んではいけないのかな?という雰囲気でした;
市としても、苦渋の決断だったのかもしれません。
私も場の雰囲気上、堅い顔で「はい。ありがとうございました。」と頭を下げました。

帰り道、それでも嬉しくて、半泣きで旦那にメールを打ったら、
「すぐに教育委員会に電話してお礼言っとくわ!」と。
実際昼休みに、電話したらしい。
嬉しかったってこと、伝わったかな?

さあて、春が来た。
やっと前向きな気持ちになれました。