かーちゃんはつらいよ

施設入所した18歳そうちゃん(自閉症、最重度知的障害、強度行動障害、てんかん)のかーちゃんが書く雑記。

そうちゃん便り

2013年12月29日 12時20分17秒 | みゆみゆとの生活
夜9時半、病院から電話がかかってきました。
いつも遅くまでお仕事されている、主治医からの電話です。
そうちゃんの現在の治療状況について、説明してくれました。

【薬の調整について】

そうちゃんは、元々3種類のお薬を飲んでいました。
①「リスパダール」過敏性や気分の不安定さに効く薬(向精神薬)
②「コンサータ」衝動性、多動に効く薬(ADHD治療薬)
③「ベンザリン」寝付きをよくして、しっかり睡眠を取れるようにする薬(眠剤)

入院してから、てんかん発作が出て脳波異常も出たため、
④てんかん治療薬
も追加されました。
てんかん治療薬は、2~3種類(?)試して、結局「セレニカ」に落ち着き、ここ2ヶ月はそれを飲んでいます。

薬の調整は、はじめ③の眠剤から始めました。
元々飲んでいた薬はベンチマークとしてそのまま飲ませ、新たな薬を少しづつ追加して、日常の様子をアセスメントし、量と種類を決定していきます。
③眠剤は、新しく始めた薬が合っていたので、元の薬をやめて「フェノバルビタール」に変更しました。
夜寝るとき、部屋の電気が消えてから不安になるようで、他の子の布団にもぐり込んだり大声が止まらなくなることがあるため、早めの7時に飲ませることにしました。

次に②の薬を調整しました。
ADHD治療薬としてよく使われている「ストラテラ」を試しました。
ストラテラは1ヶ月間は続けて使わないと効果が判定できないので、生活の様子を見ながら使ってみましたが、あまり芳しくありませんでした。
落ち着かない傾向がかえって強くなり、興奮が高まったので、中止し、コンサータを続けることにしました。
コンサータの量を調整しながら様子を見ています。

お正月の外泊をはさんで、1月からは①のリスパダールに取りかかります。
これまで2歳からずっと飲んでいた薬ですが、他の向精神薬がいいのか、リスパダールでいくのか、他の薬を試してみながら調整していきます。

【行動面への対応について】

そうちゃんは、時間帯によって興奮度が高まることがあります。
たとえば、登校前、学校での給食前、寝る時など。
「易刺激性」と「身体的な変化」に起因することが多いようです。
易刺激性とは、視覚的・聴覚的に刺激が増えたときにそれを拾ってしまうことです。
登下校時など周りの子のざわつきが多くなる時にはより落ち着かなくなるようです。
他の子に手が出てしまうこともあります。
身体的な変化とは、主に眠気・空腹などの生理的な不快感です。

落ち着きがなくなっているときは、他の子と離して個室で休憩させたりしています。
また、他の活動に集中して気持ちを切り替えさせる方法も取っています。
パズルなどの課題を与えて取り組ませる、お散歩に出て速いスピードで歩かせるなど。

今後の治療方針としては、病棟での生活のアセスメント(分析)をきちんとして、服薬の調整をしながら、本人の気持ちの切り替えの手段も考えていきたいと思っています。

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以上、10分の電話でこの内容
私なりの解釈や注釈を付け加えて書いたので、このとおりに話されたわけではないのですが・・・。
かなり専門的なお話でした。
先生も一気にしゃべってから、「一度に長い経過を話したのでわかりにくかったかもしれませんが。」と言われていましたが、
私としては、これだけ説明してもらえてほんとに安心できたので、
「いえ、よくわかりました。ありがとうございました」とお礼を言いました。

金曜日、気持ちが沈むことがあり、仕事の疲れもあってリビングでぐったり寝てしまっていたのですが。
先生からの電話で、元気が出ました。
離れて過ごしているからこそ、少しでもそうちゃんのことを知りたい。
預けている時間が、きちんと治療が前に進んでいる時間だと思えたこの電話、嬉しかったです。

さて、そのそうちゃん、明日はお正月の外泊です。
今度は3泊4日。
最近毎日そうちゃんの夢を見ています。
明日会えるのが、とてもとても、楽しみです