かーちゃんはつらいよ

施設入所した18歳そうちゃん(自閉症、最重度知的障害、強度行動障害、てんかん)のかーちゃんが書く雑記。

そうちゃん初登山

2020年03月07日 20時15分08秒 | みゆみゆとの生活
新型コロナの影響でデイと行動援護がお休みになり、「どフリー」な土日。
「あしたは?」「おてがみ かいてください」
昨夜からそうちゃんの「スケジュールを示せ」的な圧力が強く、
「土曜日は山登り」「日曜日はカラオケ」とひとまず決めて紙に書いてあげた。

で、夫と3人で金華山に登ってきたよ。
「山の上まで登ったらおにぎり食べようね」と言い含めて。

一番距離が短く勾配も激しい、馬の瀬コース。
出だし、普段のお散歩と同じようにサクサク歩いていくそうちゃん。

ちょっと登ったところで強制的に休憩させたら、
「おにぎり たべてください」
早くも頂上に着いたかと思っている。
「まだよ、休憩してるだけ」がいまいち通じない。

何度か休憩しながら登り進めるうちに、段々歩みが遅くなってきた。
バテてきたらしい。
初めてのことであとどのくらい登ればいいのかの想像がつかず、不安になってきた感じもあり。
「ひゃー」や「あーあーあー」という叫びの合間に「おしりかじりむし!」や「せんとちひひろのかみかくし!」とかが混じる。
あれ、「ちひろ」の「ひ」が一つ多い。なんかショートしてるぞ。

黙ってる方が体力消耗しないだろうにと思うけど、そもそもそんなことがわかるならペース配分もできるよね。
しゃーない。そうちゃんの「初めて」だもの。
叫びながらも歩みが止まらないからえらい。

にぎやかに登り切って、

天下取ったどー!
父子で岐阜の絶景を眺めるの図。
やりとげた満足感は、多分親だけ。
坊やはやっとおにぎり食べられてご機嫌なのだ(笑)

下りは「百曲がりコース」で。
文句も言わず「メリーポピンズ」の鼻歌歌いながら下山していた。
しかし、足元が危なっかしくて気を使う。
「そうちゃん!気をつけてね」と声かけしてから、「これわからんよなー」と苦笑い。
「足元の地面をよく見てね」「父さんの真似して同じとこ踏んで」に言葉を変える。
わかったかどうか不明だけど、とりあえず「はい」とお返事だけはしてくれた。

無事に下山し、帰宅の車中では夫が爆睡。
帰宅後はそうちゃんがビデオを見てる間に私がお昼寝。
やはり山登りは疲れる。
一方、予想通り全く昼寝をしないそうちゃん。
9時近くなっても、いつも以上に快調に大声を出してハイテンション。
疲れ知らずなのか、逆に脳を興奮させちゃったのか。

ああ、それにしても。
いい経験をした。
繰り返せばもっと慣れてくるだろう。
だからまた近いうちに行きたいと思う。
全く同じスケジュールで。