前福井県議会議員 さとう正雄 福井県政に喝!

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坂東昌子・前日本物理学会会長の講演会

2009年12月23日 | Weblog
 
 先日「翔く科学  最前線のノーベル賞科学者たち」と題する坂東昌子・前日本物理学会会長の講演会が福井大学であり、参加しました。日本科学者会議福井支部の主催でした。

坂東昌子さんは、
●湯川先生の講義を聞いても量子力学の問題は解けなかった。漫談を聞いているようだった。
●少数派から多数派になるためには、議論できる仲間の存在が必要。湯川は朝永と議論した。少数派でも正しかったら、いつかみんなに認められる、との立場。
●原子力問題についても「小さい事故にもきちんと対応公開し、大事故を防ぐことが必要。みんなが監視していくことを通じて」と語りました。
● ノーベル賞委員会が引用文献に「T.Masukawa」と書くところを「K.Masukawa」と誤っていた。これは従来の誤った引用をそのまま使ったから。
●なぜ、日本で素粒子分野でノーベル賞が多いのか。
① 物質観にもとづいたアタック
② 流行の先をみる
③ 形式論理をおいつめる
④ お互いに評価できる広い心、などがある、と。


    私も、「物質観にもとづいたアタック」と自然の階層性などの哲学との関係を質問しました。

    坂東さんは、最近の予算をめぐる動向などについて、「民主党も勉強せーやー。科学の本質知らない」と喝破し、会場の笑いを誘いました。2時間半もしゃべりっぱなし。とても元気な、チャーミングな女性科学者でしたね。
こういう意気が若い世代の研究者に受け継がれていくことが本当に大事だと痛感しました。