前福井県議会議員 さとう正雄 福井県政に喝!

前福井県議会議員・さとう正雄の活動日誌。ご意見・情報は smmasao.sato@gmail.com までお願いします。

ここまで言うか!「自民党の党籍を抜いてきてください」

2009年12月28日 | Weblog
    昨日は、会合で派遣ぎりされた方の話をじっくりうかがった。家も失い、家庭崩壊。自殺まで考えた、という。福井県労働組合総連合と共産党に出会って、「絶望」から抜け出すことができた、と話された。県民のSOSをうけとめる役割に身がひきしまる。と同時に行政がもっとその役割を果たす努力をつよめなくてはいけない。「生活保護をうけたら、まじめに仕事を探していないのではないか」など、苦しんでいる県民を追い込む言動もあると聞いたが、「心をかよわせる」対応が必要だろう。年末もしっかり対応していただきたいものです。

  さて、先日の朝日新聞に民主党の陳情システムについての記事があった。


              ★


   朝日新聞・・・・・・「自民党の人には幹事長室は会わないと思う」「どうしてもというなら、自民党の党籍を抜いてきてください」

 民主党県連が新政権誕生から10日余りたった9月27日に全国とほぼ横並びで設置した「福井地域戦略局」。今月12日、原発立地地域の市議などでつくり、自民系が多い「県原電所在地議会特別委員会連絡協議会」が戦略局に陳情に赴いた際、理事の渕上隆信・敦賀市議(無所属)はそう言われて息をのんだ。


 同会は毎年この時期に県選出の自民党国会議員をつてに交付金の充実などを陳情してきた。会に民主党員を入れようとの意見も出ているが、「国策の原発に対する地元の声なのに、自民党員かどうかで区別するのはおかしい」と渕上市議は批判する。


 夏の総選挙で自民党候補者を応援した森下裕・若狭町長は「はたして上まで届けてくれるのか」と陳情の実現性に不安を抱く。前政権時代は個人的なつてを頼りに中央省庁へ陳情していたが、今回は民主党の意向をくんで今月19日に戦略局へ陳情した。共に自民候補を応援した松崎晃治・小浜市長は「(窓口が他にない以上)戦略局を活用させてもらいたい」と話す。・・・・・・・・


            ★


   「何様のつもりか」との批判があるが、豪腕・小沢の前に沈黙がつづいている。あの野中氏まで「ふたたびひれ伏した」とマスコミでも話題になっている。

   このようなシステムの問題は、特定の思想政策集団である「政党」が多様な思想・要求を排除することにつながりかねないことだろう。行政は、その全住民、国民にたいして責任をもつから、国民の請願陳情をうける「義務」がある。それは、民主党がどういおうと「禁ずる」ことはできない。しかし、政党には法律上はそのような拘束はない。どこかの独裁国家のように党と行政を一体化する政治体制をめざすのなら別だが、このような手法は、記事にあるような「どうしてもというなら、自民党の党籍を抜いてきてください」などの政治的「弾圧」につながる。民主主義が危ない、ということ。

このような露骨な手法は、ネット上でも批判的意見がおおいようだ。

   民主党は衆議院比例の80議席削減、も主張している。「多様な民意」を反映する比例代表議席を削減した国会はどうなるだろうか。
内閣法制局長官の答弁を禁止して、恣意的な憲法解釈を時の政権がおこなう危険性はどうか。

   わたしたちは、「建設的野党」として、その危険性ははっきり指摘していかなくては、と思う。