冬枯れの尾花おしなみ降る雪に入り江もこほる真野の浦風(続千載和歌集)
難波江やあまの衣(ころも)のうら風に枯れたる葦のおとぞさびしき(続後拾遺和歌集)
明石潟須磨もひとつに空さえて月に千鳥も浦づたふなり(正治二年初度百首)
みなと江や葦の枯れ葉に風さえて霜夜の月に千鳥なくなり(新拾遺和歌集)
霜枯れの葦まの風はよさむにてこほりによわる浪の音かな(続千載和歌集)
風さえて寄すればやがてこほりつつかへる波なき志賀の唐崎(新勅撰和歌集)
雪ふればわかの松原うづもれてしほひにたづ の声ぞ寒けき(新続古今和歌集)
(2009年12月30日の「冬の海辺」の記事は削除しました。)