亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

歴史の綾(あや)

2006年07月25日 23時34分19秒 | 国際情勢
さてさて、アタフタ状態で毎日を送っていることが、ブログから滲み出てしまっている感じだけど、少し締めてかかりましょう。やはり国務長官コンディ・ライスの登場で停戦とはいかなかった。米国はこの機にヒズボラを徹底的に叩くことに賛成であって、間接的にイランへのプレッシャーを掛ける方針。結局、ヒズボラは悪の枢軸の手先であってテロ組織ゆえに、中途半端には終わらさないということ。それでも火器で圧倒的に優るイスラエル軍が簡単にヒズボラを制圧できないのは、確たる形のないネットワークとの戦いゆえのこと。停戦合意自体が、ヒズボラにとって対等に戦った証となるため、イスラエルサイドは停戦に踏み切れないという政治的判断がある。イスラエルのオルメルト首相の政権基盤も強く無さそうなので、なおさら強行策に出ざるを得ないという事情。結局終わったのか終わってないのかという戦闘状態が続きそうだ。

関東も梅雨明けもまだでセミの声すら聞かないのだが、日照不足の異常気象状態。なんで急に話題が変わるのかというと、異常気象は世界的な傾向につき、またメキシコ湾岸の大型ハリケーンの季節がやってくるからだ。また超がつく大型ハリケーンの来襲でもあれば、このイスラエル・ヒズボラの“(結果的に)だらだら紛争”が、途端に原油価格の急騰という形に姿を変え「経済有事性」を強くするという話になる。これで難しい選択を迫られているバーナンキFRBをますます追い込むことに。考えようによっては、米国の政治的判断がその片棒を担いでいるわけで、自らを難しい環境に追い込んでいるとも言えるわけだ。ハリケーンは自然のものなので発生自体は分からないが、仮にそうなれば間の悪い話だけど、これも歴史の綾(あや)、歴史の歯車のひとつ、ということ。その価格上昇に耐えられる「生産性の上昇」というものがここまで見られたわけだが、その面にも陰りが・・・・オイオイどうなるんだよ・・・という感じ。

金市場はレンジ内の動きで8月末に向け三角保合い形成中という見方に変更なし。

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