亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

どこまで戻すことができるか。

2013年07月02日 23時53分05秒 | 金市場

週明けもショート・カバー・ラリー(売り建て玉の買戻しによる上昇)が続いた。昨夜、1250ドルを超えられるか否かとしたのは、反発局面で目先の心理的な節目も抜けないということも、このところあったからだ。1260ドル台に入ったが、次は1300ドルだが、その前に1250ドルどころを固める必要がある。反発したことで海外メディアの中には、中国の実需も高まっているという内容のものを見かけた。要は実需にも4月中旬から5月上旬にかけての爆発的な力強さは見られないものの、中国では比較的強い買い引き合いは続いているという理解でいいだろう。インドは下火になったようだ。

いずれにしても1200ドルを割ったことで、新たなレンジを探る動きとなる。引き続きどこまで戻すことができるのかが、足元の関心事というわけだ。

そういえば今週はECBの定例理事会が開かれるが、あまり話題に上らない。昨日発表されたユーロ圏の失業率はジワジワと過去最高を更新していたが、ECBの低金利政策も苦境に立っている国々には効かず、北欧では資産価格の上昇という形でバブルっぽい動きを作り出しているようだ。つまり、ECBの意図した政策効果が表れておらず、2極分化してしまっている。表面化して久しいが、同一の金融政策の下で同時に束ねるのは至難の業ということ。この課題をクリアするまで、まだまだ紆余曲折を経ることになる。

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