亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

オバマ政権スタート

2009年01月20日 10時43分00秒 | 国際情勢
オバマ新政権が誕生する。ここでも政策の心理面での効用の重要性を過去書いたことがある。昨年の11月8日に「投資家心理、消費者心理、有権者の心理、心理なのだ」と題して書いた。

その時は『キーワードを挙げるなら「心理」となる。「投資家心理」、「消費者心理」、終わったばかりの大統領選挙でも同じだった。こちらは「有権者の心理」。上院議員経験わずか4年の候補者がChangeを旗印に勝ち進んだのは、ブッシュ政権の経済、外交面での閉塞感への嫌気もあったのではなかろうか。「心理」が流れの方向と速度をどんどん変えていく』とした。

いま足元で米国もユーロ圏もそして日本でも消費者マインド、企業家マインド、投資家マインドは冷え切っている。冷え切るどころか、相互に影響し合い「共鳴現象」を起こしている。個別に作用しているときはまだ良かったが、共鳴するとそのマイナス効果はパワーアップする。波長はさらに重なると「うなり」を引き起こす。それが金融当局をも戸惑わせる急転直下の悪化を引き起こしている。こうなると流れを変えるには、なまなかな対抗策では歯が立たない。そのための強力な一手の始まりが、日本時間の今夜に行われる新大統領の就任式といえる。細かな配慮のもとインパクトのある演出がされるとは思ってきたが、果たしてどうなるか。

おりしも昨夜の英国の金融支援策の拡充にあるように、金融危機も次のステージに入り、誰もが予想した以上の事態の深刻さが表面化している。そのタイミングでの登場自体が、まさに歴史の綾(あや)。ブッシュ就任式の様子は記憶に残っていないが、今回の就任式は世界中が注目し、記憶に残りそうだ。そう、まさにその機会を捉えた心理的効用をも考えた演出がされるのではないか・・・・と思っている。

昨年12月15日に「政治的手腕に左右される成否」と題して書いたが、対応策は決まっており、まさに新大統領の政治手腕が問われる段階と思われる。


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5 コメント

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Ambrose Evans-Pritchard (fairlane)
2009-01-21 15:45:34
この方は金アナリストのなかでも名物男ですよね。
基本はいつも現物を買えというスタンスなんですが、夢のような相場観は言わない人でもあります。

しかしComexは操作されているという意見の持ち主でもあります。(自分もそう思ってますが)

EFTやデリバティブではなく現物を買えというスタンスはいいですよね。


ところで自分の相場仲間にも現在入院中の「金太郎さん」がいますが、↑の金太郎さんは昔経済板地金スレにいらっしゃったお方でしょうか?
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メリル リンチ (金太郎)
2009-01-21 11:39:36

いろいろな情報を頂きありがとうございます下記
はカナダよりのニュースですがメリル リンチが
富裕そうに金の現物購入をすすめていっるようですが。
Dear Clients,



We came across this article this morning and thought it was very telling…Gold looks as though it will be an outperforming asset for 2009.



Merrill Lynch says rich turning to gold bars for safety

Merrill Lynch has revealed that some of its richest clients are so alarmed by the state of the financial system and signs of political instability around the world that they are now insisting on the purchase of gold bars, shunning derivatives or "paper" proxies.



By Ambrose Evans-Pritchard
Last Updated: 10:32AM GMT 09 Jan 2009

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底割れ (fairlane)
2009-01-21 01:54:16
とうとう割ってしまいましたね
http://5pb.org/jlab-fat/s/fat1232470388761.jpg
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イギリスからかな? (いつも拝見しております)
2009-01-20 23:10:07
再び失礼致します。

RBSだけとは思えませんが、ポンドぶっ飛んでますね。先日のささやか様の投稿にあったリンク先ニュースの中にもイギリスがIMFを頼るかもなんて書いてましたけど、こりゃ本当に厳しいかもしれませんね。一応、国有化とはいえ景気対策にアメリカと同じような金融政策を考えているので英債の動向が気がかりです。先日も独債が札割れ起こしてヨーロッパ圏の流動性に黄信号なのかと疑念があるので・・・おっと、GOLDいつの間にか跳ねてますね。
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追い詰められてますねぇ・・・ (いつも拝見しております)
2009-01-20 17:14:29
お疲れさまです。

http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPnTK023659620090120?feedType=RSS&feedName=marketsNews&rpc=155
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