続・米中間選挙

さてさて米中間選挙は下院は事前の伝えられていた通りの展開で民主党が過半数を確保した。上院は上院で大接戦。なにやら2000年のブッシュ・ゴアの大統領選挙の時の様相を帯びてきた。果たして今夜中に決着がつくのか否か。先ほど日経CNBCで選挙結果の市場への影響ということで話をさせてもらったが、今回下院の初の女性議長となるナンシー・ペロシがリベラル派で知られるということで、保守色の非常に強いブッシュ政権との間で議会運営を巡って対立が深まることは避けられそうにない。しかも上院まで民主党ということになると、人事などの承認権まで移行することになるのでブッシュ政権のレイムダック化が進みそうだ。そこで手を打つのだろうが、（何度も書くが）外交面で目立った動きが避けられそうにない。残す2年は大統領選挙でヒラリーだライスだと騒がしくなりそうだが、その前に国防長官（ラムズフェルド）とか副大統領（チェイニー）などが辞任する形でイラク問題に一定の線引きをするのか、そのまま突き進むのかという選択になりそう。ヒラリーなど色々想定しているのだろう、今回の選挙戦ではイラク問題は争点にしなかったという。抜け目ないのだ。それにしても部外者の目からは前回の大統領選ではもっと争点になると思っていたイラクがならず、やっと今回国民の関心事になったのは、やはり米国内では報道も限られていたのかね。「うまく行ってる、うまく行ってる」といい続けてきたが、ついに糊塗できなくなったということ。親米派とされた（米国が選んだのだから当然だが）イラクのマリキ首相の米国離れとも受け取れる発言が先月中頃から目だっている。今週はイランがイラクの安定に手を貸そうかと言い出した様子。