亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

ギリシャの国民投票、債務処理に使えない中銀保有の金

2015年07月03日 23時05分15秒 | 金市場
この日曜日のギリシャの国民投票。思いついたように出てきたこの話は、それゆえに正直言って本当に短時間で準備ができて実施できるのかと思っていた。ブリュッセルで交渉していた当のギリシャ代表団にも寝耳に水の話で、そのまま交渉を打ち切らざるを得なかったとされる。日本時間今朝の国際ニュースでドイツやスペインのTVが伝えるところでは、チプラス首相は仮に緊縮策に対してノーとなった場合でも、国内銀行は問題なくまわり債権団との合意の道はあると自信たっぷりにインタビューに応えていた。翌日にはブリュッセルに交渉に行くと。もちろん国民投票を意識した発言で、根拠はないのだろう。

ドイツなどユーロ圏債権団の目指すのは現政権の退陣で、まともな交渉相手が登場することにあると思います。そのために政治的空白ができた場合には、何らかの譲歩をし、つないで行くのではと思われる。日本時間7日の午前1時に投票締め切り、6時には出口調査などから大勢が判明とブルームバーグは報じている。世論調査は、いろいろ報じられているが、拮抗しているようで、どう転ぶか予測すら立たない。この期に及んで受け入れ反対を唱える心情は、ギリシャ人でないとわからない。

さてこうした事態に至っても、ギリシャ中銀の保有する100トン余りの金準備については、何の話題も出てこないのは、不思議に思われるだろう。これはECBの規定で、債務返済に中銀の保有資産を使うことが禁じられていることがある。


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