このシリーズは、フルマラソンでサブスリーを達成するための秘策を紹介するブログである。
明日のためのその4
『体重は最適体重(ベスト体重)を保つべし』
オリンピックランナーは車にたとえればF1と同じだ。精密に計算された無駄のないフォルムとパワフルなエンジン。一般ランナーはそこまではいかないが、ワゴンやセダンでなくスポーツカーに近い。
速く効率よく走るためにはパワーウエイトレシオが重要となる。これは馬力あたりの体重で、小さいほうが速く走れる。同じ馬力が出るのであれば、体重は軽いほうが良い。しかし体重を減らすと馬力も落ちる。さらに持久力も無くなる。馬力を増やすと体重も増える。したがって最も効率の良いベスト体重で走ることが求められる。そのため体重管理は重要だ。私の場合、次の3点に心がけている。しかし現実は難しい。特に宴会が続くと。
- ベスト体重を知ること。
- 毎日、体重計測をすること。
- 減量は食事制限でなく走りこみで行うこと。
ベスト体重は、身長から推計する方法もあるが、個人差があるので、ランニング日誌から推測するのが良い。日誌には、練習量、体調、体重、レース結果などを、必ず毎日記入する。体調が良く、タイムトライアルでいい結果の出た日、またレース結果の良かった日がベスト体重だ。単に軽ければ良いというものではない。また、レース距離によってもベスト体重は違ってくる。トラックレースの5000mとフルマラソンでは当然違う。フルマラソンでは持久力が求められる。そのためやや多めの体重でも良いらしい。
体重は、朝と夜の2回計測する。体重の変化を見るのは、体重が安定している朝が適している。夜は練習の強弱によって2kg以上変動してしまう。その増減に一喜一憂してはいけない。体重計はデジタル式のもので、体脂肪も表示されるものが良い。体脂肪は10%以下を心がける。
減量には、消費カロリー(運動)が摂取カロリー(食事)を上回る必要がある。食事を減らすか運動を増やす。またその両方。できれば食事を適正に保ち、運動を増やして体重を落とす方が望ましい。当然運動は有酸素運動だ。そのなかでもLSD(ロング・スロー・ディスタンス)が向いている。
消費カロリーは次の式によって計算される。
●体重(kg)×走った距離(km)=消費エネルギー(kcal)
たとえば、体重60kgの人が10km走ると600kcal消費したことになる。また6kcalのエネルギー消費は体重1gを減らせることができるので、1日10km走ると100g、1か月で100kmを走れば1kgの減量につながる。減量は1か月で1kgが無理のない計画だ。
ちなみに食事はご飯1杯が180kcal、ビール大瓶1本が250kcalだ。5kmを走ればビール大瓶1本のエネルギーを消費したことになる。また炭水化物には1g当たり4kcal、たんぱく質も同じ4kcal、脂肪には9kcalの熱量がある。炭水化物である糖類は脂肪の半分以下の熱量しかない。脂質を含むケーキより、脂質を含まない和菓子がいかにダイエットに向いているかが分かる。
甘い物を食べるなら、和菓子、羊羹、あんこなどがいい。私は甘い物が大好きで粒餡派だ。