花と緑を追いかけて

山を愛し、花を愛し、旅と
映画とパソコンと、好奇心も
いっぱいの主婦の日記です

忘れられない「カナディアンロッキー」の湖と花々

2007年09月14日 | 花シリーズ

前回ご紹介した、我が家の玄関正面に飾ってある「マッターホルン」の写真の隣には、カナディアンロッキーの「モレーンレイク」展望台から見た「テンピークス」の写真が掛っています。

カナダの20$紙幣にも印刷されていたこの風景・・・
自然の大きさに圧倒される思いでした

この湖からは、山は九つの峰しか見えません。
10番目の峰を見るために往復4時間かけて「エッフェルレイク」までのハイキングを楽しみました。


最初の1時間はキツイ登りがありますが、ラーチバレーまで行くとズラリと並んだ山々が真近に見えてきます。
でも10番目の峰はまだ現れません。
ここでたくさんの高山植物を見ながらオニギリのお弁当を食べました。
そして少し戻ってから右折して、更に奥に進みます。



切り立ったテンピークスの斜面を雪が滝のように落ちていく「ゴ~~!」という雪崩の大音響を聞きながら雪渓を渡って行きました。

ついに「エッフェルレイク」が見えてきましたが、7月初めのこの季節はまだまだ雪と氷に閉ざされていて、湖畔に行くには勇気が必要です。


外人さんが2人湖畔に降りていきましたが、私たちは上から眺めるだけにして休憩しました。
テンピークスの10番目の山も現れましたが、尖った頂上は残念ながら雲の中・・・
でも、この圧倒的な迫力の景色の中で私は充分に満足していました。

実はこの結婚25年目の銀婚式記念で行った「カナディアンロッキー・ハイキング、8日間の旅」は私にとって初めての海外旅行だったのです。

昭和45年の春に結婚した私ですが、友人も含めて私たち世代の新婚旅行はまだほとんどの人が日本国内でした。

バブル期以降は学生の卒業旅行ですら海外が当たり前になり、我が家の息子も「モーグル同好会」の仲間とはカナダの「ウィスラー」に山岳スキーに出かけ、クラスの友人達とは[ハワイ」旅行

主人は仕事で何度も海外には出かけていましたが、私が一度も行っていないことに息子は申し訳ないと思ったのか・・・
「親父、結婚25周年にはお袋を是非海外に連れて行ってやれよ」と猛烈プッシュ
それで実現した初めての海外旅行は、山で知り合った私たちに相応しい「カナディアンロッキー」を選びました。


バンクーバーで飛行機を乗り換えて、カルガリーに入り、そこからワゴン車で「バンフー」の街を経由して「レイクルィーズ」に入りました。

湖畔に建つ「シャトー・レイクルィーズ」で3連泊・・・
ガイドさんが気を利かせてくれて、数少ない湖側にバルコニーの着いたステキなお部屋が与えられました
ここで夢のような日々を過ごしましたわ

上の写真は5Fの部屋に入ってすぐにバルコニーから撮った夕方の「レイク・ルィーズ」です


この「レイクルィーズ」は、晴れて風のない時、周りの山々と正面のビクトリア氷河がその水面に映って素晴らしい
と聞いていましたが、滞在2日目に、まさにその条件に叶った風景が現れました

部屋のバルコニーから写した写真は長い間飾って色あせてしまったので、ハイキングに出発した道すがら撮った写真をUPします。


「シャトー・レイクルィーズ」を足場に連日ハイキングを楽しみました。
こちらは「ミラーレイク・ハイキング」の際に見た対岸側から写した「レイクルィーズ」
左端に見えている建物が泊まっているホテルです。




バーカー尾根やウィルコックパスなどを歩き、「アサバスカ氷河」や「ボーレイク」観光もしました。
こちらの星のマークのような湖は「ペイトレイク」
水の色は「ターコイズブルー&アッパーグリーン」と、12年前のアルバムには私の字で書かれています。




これらの山々や湖のほとりでは可愛いお花がたくさん見られました。
写真左は日本人の名前が付いている「チョウノスケソウ」
下のお花は野生の「アネモネ」で、この二つが特にたくさん目に付きました。





他に野生動物「マウンテンゴート」や「ビッグホーンシープ」の姿に出会い、足元にはたくさんの「地リス」がやってきました。

4日目にはシャトーレイクルイーズに別れを告げて、バスで「タカカワ滝」に向かいました。
そこからヨーホーレイクを目指して雪の山を登り、峠を越えてマイケルピークからエメラルドレイクに下る約3時間半のハイキングを楽しみました。



カナダの山は自然保護の規制が厳しくて、団体登山にも人数制限があると聞いています。
この時のツァーの仲間は10人、山岳ガイドの真鍋さんを入れて11人・・・
添乗員は付きませんでした。
熊が出るからと、皆で指笛を吹きながら「ヨーホーレイク」まで登っていきました。
針葉樹の森に囲まれた神秘的な湖にはまだ所々に雪が残っていましたが、雪の無い所には一面に「グレーシャーリリー」(氷河のユリ)が咲いていました
このお花に囲まれた中で「カツサンド」を食べ休憩です。
良く見ると、黄色い「カタクリ」にソックリですね






エメラルドレイクに下る道端にもたくさんのお花が咲いていましたが、中でも感激したのがこの「レディース・スリッパー」です。
礼文アツモリソウにも似ていますが、なんともチャーミングな名前の可愛いお花ですね。
「カナディアンロッキー」を思い出すたびに、湖畔に咲いていたこの黄色い2種類のお花が目に浮かびます。





こちらが下ってきた「エメラルドレイク」
夕方この湖で同じツァー仲間の2組の新婚さんご夫婦と、生まれて初めてカヌー遊びに興じましました
さすが長年の夫婦の舵取りは馴れたもの・・・
我々旧婚組が勝ちましたよ

この日の宿は背後の森の中に点在している「エメラルドレイク・ロッジ」
一見バンガロウのようにも見えますが、中は暖炉つきの立派なホテル並のお部屋で、世界中の観光客が集まるロッジでした。
ジャグジーの露天風呂もありましたよ

5日目が最初に紹介した「テンピークス展望ハイキング」で、その夜は似たようなタイプの「モレーンレイク・ロッジ」に泊まりました。

ロッキー最後の日はバンフーの街で、牧場でのバーベキューの昼食とお買い物タイムがあり、我ら夫婦は山用の衣類などを買いました。
カーボーイハットにフリースのジャンパーにTシャツ・・・
サイズが難しい所ですね。

そして再びカルガリーから飛行機でバンクーバーに戻り、そこの「ホテル・バンクーバー」で一泊してから帰国しましたが・・・
とにかく私の初めての海外旅行は、圧倒的なまでに大きな「大自然」に触れた旅でした。


12年前の色あせた写真の列挙でお恥ずかしい限りですが、未だにアノ感激を時々思い返し、2階の廊下に並べた「カナダコーナー」の写真の数々に目を通す生活を送っています。


コメント (20)
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