花と緑を追いかけて

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いっぱいの主婦の日記です

緑の鎌倉・「朝比奈切り通し」その2

2009年05月07日 | 鎌倉散策
「鎌倉七口」と言って、鎌倉には七つの切り通しがありますが・・・
この六浦と鎌倉を結ぶ道は、初代侍所別当和田義盛の3男、朝比奈三郎義秀が太刀で一夜のうちに切り開いたという伝説からこの名が付けられたそうです。


1240(仁冶元)年11月、幕府で造道が決定され、翌1241(仁冶2)年4月、工事が着手されました。
時の執権北条泰時みずから赴き、造道に熱心であったそうです。

道筋には今でもやぐらに彫られた仏像や石仏を見ることが出来ます。

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マウスオンでアップのお姿もご覧下さい

幕府は「切り通し」を敵の侵入を防ぐ防衛拠点とも考え、兵士が隠れる穴の造営はモチロンの事、道を曲がりくねらせたり少し急にしたりして、人や牛馬が通りずらくなるように造りました。
しかし一大物流ルートであった「朝比奈切り通し」はそうするわけにはいきません。
そこで金沢八景~鎌倉の道筋には幕府に縁の深い人物の領地としたそうです。

ここでは今でも、往時を偲ぶ遺跡がたくさん残っていました。


茂みの中に長いお髭が特徴の「ウラシマソウ」が見られました。
マムシ草にソックリですね。

そのすぐそばで三脚を立てて、太いレンズを構えているおじさんが二人
「ルリビタキがいるよ」と教えてくれましたが、私の目では追えません

どこからか水が沸いていてそれがスジになり
まとまった流れになって滝と交わります

この鎌倉古道では川の誕生と成長過程が見られます。
道の真ん中で湧き出していた清水はやがて一筋の川となり、小さな滝つぼへと流れ込んでいきました。

このコースはぬかるんだ道を下るので、滑らない靴、水に強い靴が必要です。
私はトレッキングシューズを履いて歩きました。


この滝のそばに、鎌倉五名水の一つの「梶原太刀洗水」(かじわらたちあらいみず)があるらしいのですが・・・?

私は滝の横の石に座って休憩し、オムスビを食べました。
冷たいお茶が美味しいこと
この5月1日は初夏のような暑さの日でした。


この「朝比奈の切り通し」は鎌倉七口の中でも規模が大きく、その古き原型が保たれている鎌倉古道です。

私はふと「鎌倉七口」を全部歩いてみたくなりました。
その内の一つの「化粧坂」は前回歩いていますが、わずか7~8分の道のりでした。


1時間ほど歩いた鎌倉古道「朝比奈切り通し」(いにしえ風に書けば朝夷奈なんですね~)はここで終了です。
水の流れは更に・・・

太刀洗地区を流れて滑川へと成長し

鎌倉市内をゆっくりと下って行くのです。


県道と交わった所が「十二所神社停留所」
鎌倉駅から金沢八景行きか太刀洗行きのバスに乗って、鎌倉側から「朝比奈切り通し」を歩く場合はここで降りるといいですね。

私は県道を渡った先にある「十二所神社」まで行って見ました。


素朴な「村の鎮守様」といった風情の木造社殿が、杉林に囲まれて佇んでいました。
創建は弘安元年(1278)。
かつては熊野十二所権現社と呼ばれ、光触寺の境内に鎮守社として祀られていたそうです。


石の祠がその古さを物語っているようでしたが・・・
とにかく案内板も何一つ見当たりませんでした。

私は更に川に沿って歩き、「十二所神社」が昔あったという「光触寺」から「明王院」「浄妙寺」「杉本寺」と進み、最後は鶴岡八幡宮の「牡丹園」で盛りのボタンを見てきました。

お寺見物だけでは飽き足らないという方は、真夏前の緑の綺麗な季節に、是非「朝比奈切り通し」を絡めて歩いてみませんか?
私は今回、3時間半、およそ13.000歩の歩きとなりました。


コメント (24)
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