徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

3D映画新時代の到来!

2009-06-15 08:33:11 | 映画
 空前の3D映画ブームが来るらしい。ハリウッドでは3Dによる新作映画が続々と製作される予定だそうだ。しかし、この3D映画、けっして新しいものではない。もちろん今のデジタル技術とは異なるが、50年以上も前から3D映画は作られている。もっとも当時、日本では「立体映画」と呼んでいたが。僕が初めて3D映画を観たのは1953年(昭和28年)の暮れだったと思う。つまり55、6年も昔のことだ。作品は「フェザー河の襲撃」という冒険活劇的な西部劇だった。内容はシャイアン族にさらわれた白人女性を救出するためにカウボーイや騎兵隊が、シャイアン族と壮絶な戦いをするというものだった。この3年後に作られるジョン・フォードの名作「捜索者(1956)」を先取りしたような内容だったが、映画の製作意図は明らかに、3Dを駆使したアクションシーンをふんだんに見せることであり、「捜索者」のようなヒューマン・ドラマではなかった。しかし、まだテレビもない時代の小学2年生だった僕にとっては、この上ない最高のエンタテイメントだった。こちらに向かって飛び出してくるトマホークや矢やナイフを観客が一斉に身をよじってよけた光景を今でも思い出す。何日間かは興奮冷めやらず、同級生たちに自慢げに話して聞かせたことを憶えている。
 しかし、その後「立体映画」の話はあまり聞かなくなり、代わって「シネマスコープ」や「シネラマ」や「70ミリ映画」などが次々と表れた。次に3D映画を観たのは、33年後の1986年(昭和61年)に東京ディズニーランドで観た「キャプテンEO」だ。技術の変遷を経ながら、表れては消え、消えては表れる3D映画は、三次元で映像を見たいという人間の見果てぬ夢なのだろうか。


フェザー河の襲撃(1953)


Another Part Of Me (CaptainEO) - Michael Jackson