
9月14日、TBSでは向田邦子の生誕80年を記念して、スペシャルドラマ「母の贈物」が放送される。向田邦子の短編小説の中でも名作と言われているが、登場人物が勢揃いする食事の場面などは、小説と言うより、一篇の戯曲と言った方がふさわしいような気もする。二人の母が登場するが、今回、これを演じるのが竹下景子と萬田久子。30数年前に一度、ドラマ化された時は、たしか中北千枝子と木暮実千代が演じたと思う。前回、松坂慶子が演じた娘役は、国民的美少女コンテスト出身の若手女優、清水由紀が演じる。また、前回、林隆三がやった婚約者の役はKAT-TUNの中丸雄一という異色のキャストだ。前回は向田さんがご存命中だったので、もちろん脚本もご本人がされたが、今回は「蝉しぐれ」などの映画監督としても知られる黒土三男さんが脚本を担当されるのも興味深い。地元出身者としても出来映えに期待している。