徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

二上り甚句とおてもやん

2023-01-08 19:58:42 | 音楽芸能
 昨日放送された「民謡魂 ふるさとの唄」(NHK-G)は宮城県名取市から。その中で、江戸の昔から今日まで民謡の普及に活躍した「民謡インフルエンサー」についてクイズ形式で紹介するというコーナーがあった。今回は「江戸の流行歌を民謡として全国に広めたのは?」という問題で、解答は「歌舞伎役者」「火消し」「相撲取り」の三択。正解は「相撲取り」なのだが、その具体例として紹介されたのが江戸で流行った「二上り甚句」が、全国を巡業した相撲取りによって各地に
  • 酒田甚句(山形)
  • 名古屋甚句(愛知)
  • 日高川甚句(和歌山)
  • 男なら(山口)
  • おてもやん(熊本)
 などの民謡となって今日に伝わっているというものだった。
 これらの民謡が源流を同じくする系統であることは以前から聞いていたが、相撲取りが唄ったのは「相撲甚句」。花柳界で三味線伴奏で唄われて初めて「二上り甚句」となったわけであり、相撲取りがインフルエンサーになったという説には違和感を感じた。
 それはさておき、昭和39年に発売された赤坂小梅さんの「二上り甚句」と、2010年3月収録のわが熊本の邦楽演奏家たちによる「おてもやん」を聴き比べると民謡としての進化が感じられて面白い。



赤坂小梅さんの「二上り甚句」

熊本の邦楽演奏家たちによる「おてもやん」