徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

京陵中学校のクスノキ群

2022-05-30 22:25:59 | 熊本
 昨日、県会議員の補欠選挙があったので京陵中学校の体育館で投票を済ませた後、京陵中学校のシンボルとなっているクスノキ群の木陰のベンチでしばらく涼をとった。
 このクスノキ群はかつて京陵中学校の校庭の中にあったのだが、前を通る県道(新坂)が「漱石記念緑道」として整備された時、市民の憩いの場として提供された形になっている。
 漱石は五高教師として熊本に赴任した明治29年(1896)4月13日、池田停車場(現JR上熊本駅)へ降り立ち、人力車でこの道を通った。クスノキ群は樹齢100年を超えるといわれているが、漱石が来熊したのは126年前のことなので、その当時から生えていたかどうか定かではない。ただ、僕が子供だった昭和20年代、京町にはクスノキや榎など大きな木が沢山あり、京陵中学校のクスノキだけが目立っていたわけではない。大きな木の陰に停めた荷馬車の傍で、馬車引きが腰を下ろして煙草をふかし、馬がのんびり草を食む光景を懐かしく想い出す。漱石は新坂から熊本の町並みを眺望し、その緑の多さに「森の都だな」と言ったとかという話もあるが、ビルが立ち並ぶ今の熊本市とは全く違う風景を見ていたことは間違いない。




 上熊本駅から京町を通り抜け、坪井方面へ進む県道(新坂)。道の右側にクスノキ群がある。
 これは、2016年4月13日、漱石来熊120年を記念して行われた「お帰りなさい漱石祭」で、漱石が人力車でこの道を通る場面を再現するイベントの様子。





最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。