どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

くつ屋のギター・・ポルトガル

2016年11月23日 | 昔話(ヨーロッパ)

      くつ屋のギター/子どもに贈る昔ばなし12 石のカヌー/小澤俊夫監修/小澤昔ばなし研究所/2010年初版

 ひょんなことから大金を手に入れたくつ屋。

 お金をどうしたらいいか、誰かがやってきて、お金を奪わないだろうか、魂も良心もない悪漢がやってきて、お金目当てに自分たちをころしはしないだろうかと毎日不安でいっぱい。

 このお金は、くつ屋がギターをひいて、家族でうたい、おかみさんはギターに合わせてお皿を洗ったり、掃除をしたり、せきれいのように気楽に歌って、子どもたちもおおはしゃぎをしているのをみた大金持ちの男が、くつ屋の様子がうらやましくなり、ギターと交換にやったものでした。

 くつ屋の家族は地獄にいるような思いから、お金を金持ちにかえしギターを手に入れ、もとのしあわせな生活をとりもどします。

 一方味気ない生活をおくっていた金持ちも、ギターを手に入れても一向に楽しくなかったのです。


 しあわせはお金では買えません。しかし現代ではお金はしあわせの出発点かも。