どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

嫁さまときつね

2016年11月25日 | 昔話(日本)

    嫁さまときつね/かたれやまんば 藤田浩子の語り 第二集/藤田浩子の語りを聞く会/1997年初版


 昔話で、きつねは、ほとんどが人をだます役割。しかしときには、救いの手を差し伸べてもくれます。

 姑にこきつかわれて、ゆっくりするひまもなく働き続けるよめさん。なかなか里帰りするもままなりません。

 よめさんが、裏山で涙を流しているのをみたきつねが、里の男にばけて、よめさんの母親が、危篤状態になったとしらせます。
 姑もさすがに、よめさんを里にやりますが、里にいってみると、母親は病気ではありませんでした。

 もしかして、きつねがと思った、よめさんが裏山に行ってみると、そこには確かにきつねがいました。
 
 それからよめさんは、自分の食い扶持を少し減らして、裏山に持っていくようになります。

 きつねは、人の心理を読むことができたのかも。

 きつねが騙すのは男であって、女はめったに騙されないという藤田さんの指摘がありました。そういえばそんな気もします。