嫁さまときつね/かたれやまんば 藤田浩子の語り 第二集/藤田浩子の語りを聞く会/1997年初版
昔話で、きつねは、ほとんどが人をだます役割。しかしときには、救いの手を差し伸べてもくれます。
姑にこきつかわれて、ゆっくりするひまもなく働き続けるよめさん。なかなか里帰りするもままなりません。
よめさんが、裏山で涙を流しているのをみたきつねが、里の男にばけて、よめさんの母親が、危篤状態になったとしらせます。
姑もさすがに、よめさんを里にやりますが、里にいってみると、母親は病気ではありませんでした。
もしかして、きつねがと思った、よめさんが裏山に行ってみると、そこには確かにきつねがいました。
それからよめさんは、自分の食い扶持を少し減らして、裏山に持っていくようになります。
きつねは、人の心理を読むことができたのかも。
きつねが騙すのは男であって、女はめったに騙されないという藤田さんの指摘がありました。そういえばそんな気もします。