魔法の銀貨/魔女のおくりもの かめのシェルオーバーのお話2/ルース・エインワース・作 河本祥子・訳/岩波少年文庫/1997年初版
赤い毛糸のぼうし、赤い毛糸のマフラー、赤い毛糸のてぶくろをしたペンと白い子犬のスタンピーがいったさきは、おばあさんが一人でくらしていた小さな家。
雪かきをし、薪をきり、ジャガイモの皮をむき、床をあらい、羽ぶとんをふるったりと仕事という仕事をぜんぶやりました。
おばあさんは、ペンには一シリング銀貨、スタンピーには骨をあげます。
この銀貨、つかってもつかってもポケットからなくなりません。スタンピーがもらった骨も、食べても食べても新しい肉がついています。
ところが、飢え死にしそうな犬がやってきて、肉のついた骨をかじらせてくれとスタンピーに頼むと、スタンピーはイヌを追い払ってしまいます。
その結果は?
ペンは魔法の銀貨を一年以上持ち続けていましたが、貧しい小さな女の子から一ペニーくださいとたのまれ、あそびに夢中になっていたペンが「あっちにいけ! おまえにやる物なんかないよ!」とさけぶと・・・?
ルース・エインワースが紡ぐ物語は、やさしくて、やんわりと さとすところもあります。