どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

おはなしばんざい

2021年08月30日 | 絵本(外国)

     おはなしばんざい/アーノルド・ローベル・作 三木 卓・訳/文化出版局/1977年

 

 いたちに捕まって、スープにされそうになったねずみが、「スープにおはなしをいれないと おいしくないよ」と、4つのお話をいたちに聞かせます。

・みつばちと どろんこ

 ねずみのおとこのこが みつばちに どこまでも おいかけられますが どろんこにもぐりこんで たすかります。

・ふたつのおおきないし

 大きな二つの石が、丘の向こうがわがきになり、とりの 町やお城、山、谷のすばらしい ながめだったというはなしに かなしくなります。でも 百年後、ねずみの 報告を聞いて 向こうがわも こっちと そっくり おなじとわかって、幸せな気持ちになります。

・こおろぎ

 ねずみのおんなのこが こおろぎの なきごえで ねむれなくなり こおろぎに やめてといいますが、こおろぎは それを無視して 仲間をふやし、大きな声で なきます。

・とげのあるき

 ねずみのおばあさんのイスに とげがはえ、おまわりさんの忠告で、水をやるとつぼみがでて、おおきなバラに。

 いたちは、おはなしにでてきた みつばちの巣、どろんこ、二つの大きな石と、おろぎ10ぴき、とげのある木を見つけ、家に帰って全部スープにいれようとしましたが、スープのなべは からっぽでした。
 いたちは、いそいで飛び出したので、ドアを閉め忘れていました。ねずみは、自分の家へ走って帰ってほっとしました。それから暖炉に火をつけて、晩ご飯を食べ、読みかけの本を読みおえます。

 

 どれもとぼけたような軽妙な話ばかりです。