どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

さだ子と千羽づる

2021年08月07日 | 絵本(社会)

  さだ子と千羽づる/絵本を通して平和を考える会SHANTI/オーロラ自由アトリエ/1994年

 

 広島平和公園に1958年「原爆の子の像」がたてられました。

 二歳のとき被爆したさだこが、十年後白血病と診断され、「つるを千羽折ると、病気がなおるんよ」と友だちからいわれ、おり続けた千羽づる。千羽づるができあがりますが、病気があまりよくならず、つるをおり続けます。

 クラスの友だちは、さだこの死をきっかけに、さだことおなじように苦しみをうけた世界中の子どもたちのため、そしてこのような戦争を二度とくりかえさないために「原爆の子の像」をつくろうとたちあがります。

 

 もっと生きたかったという願いを思うと、なんともいえない気持ちになります。

 世界中の重要な場所へ折り鶴を寄贈してきたさだ子さんの家族。

 そして、折り鶴を寄贈した人々の記録を後世に残すために、登録を希望される方の、折り鶴データベースもあります。

 人を殺すと殺人者ですが、大量殺人は英雄とされる奇妙な世界。なんど繰り返しても懲りない面々が多すぎます。