ちからたろう/文・西本鶏介 絵・飯野和好/フレーベル館/1997年
むかし、お風呂の嫌いなじいさまとばあさまがいて、いつも垢まみれ。それでも 子どもが欲しくなり 垢をめりはり はいで 男の子の人形をつくりました。
ご飯を食べさせると いっぱい くえば いっぱいだけ、にはいくえば にはいだけ、ずんずんおおきくなっていきます。しまいには いちどに 百杯のもの ごはんを たべました。ところが からだが おおきくなっても 口をききません。
もうご飯をたべさせる余裕がなくなったころ、男の子が 百貫目の鉄棒をつくってくれと 口をききます。じいさま、ばあさまから、ちからたろうという名前をつけてもらった男の子は鉄棒を担いで、旅に出ます。
みどうこたろう、いしこたろうという大男と力比べし、二人を家来にして、旅をした ちからたろうは、化け物にさらわれそうになった娘をすくうため、化け物と対決します。
屋敷の人から感謝されるところでおわり やや尻切れトンボで物足りなさが残ります。しかし、力比べ、化け物との対決は、絵本ならではの迫力です。