どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

ジュング王子の旅・・インド

2018年02月20日 | 昔話(アジア)

   魔法のゆびわ/世界むかし話13 インド/光吉夏弥・訳 畠中光亨・絵/ほるぷ出版/1979年


 ジュング王子と、とてつもない力をもつ男たちの旅。

 14歳の誕生日に2mもある鉄の壁を拳骨でこわし旅に出たジュング王子。途中に出会ったのは力持ち、星を射るほどの男、大食いの男、水をいくでも飲み干す男、人を食べるという30㎝のこびと。

 旅の途中泊まった宿屋。宿屋のむすこは結婚式をひかえていましたが、雲つくほどの大男に食べられるためのくじにあたって、さしだされるところでした。
 この話を聞いた、ジュング王子はこの大男を倒してしまいます。

 宿屋の息子も花嫁も大喜び。ニュースを聞いた王さまが、国の半分とお姫さまをあげようといいます。

 他の国にも、同じような話があって、王さまがお姫さまと結婚させないための難題をだすというのが、パターンですが、途方もない力をもった男の出番は、この先です。

 王さまの申し出を断って、旅をつづけたジュング王子が、であったのは大金持ちのむすめ。

 ジュング王子は、むすめが美人なのをしって、むすめがだす難題に取り組むことになります。

 ここで男たちの出番。

 一つ目は、むすめが14年間料理しつづけたものを、一度に食べてしまうこと。

 大食いの男のいうには「ぺろりとですか、それとも、むしゃむしゃとですかい?」
 ぺろりは食べ物だけ、むしゃむしゃというのはお皿やお椀も一緒に食べること。むしゃむしゃときれににたいらべます。

 水を飲み干す男がいうには「すうっとですか?ごくりごくりとですか?」
 すうっというのは、水だけ、ごくりごくりというのは、水の中の魚やカメをも一緒に飲んでしまうこと。ごくりごくりと飲み込みます。

 熱い湯に入るのに「どぶんとですか?じゅうっとですか?」
 どぶんは湯につかるだけ、じゅうっとというのは、たきぎの火にまであったまること。

 このあたりのやりとりがなんとも楽しい昔話です。


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