鳥見雑記帳

庭や近所の公園で観察した野鳥についての雑記帳

カイツブリ2020 備忘録⑤

2020年10月21日 | カイツブリ類

Eペアは、ボート池の桜の枝で営巣し始めた。ここは、以前にも営巣された場所だが、ボートが乗り入れて巣を壊したり、ボートが起こす波で巣が壊れたりしたことがあるリスクが大きい場所である。しかし、幸いなことに(?)コロナの影響でボートが営業していなかったので、当面は平和だった。

▲5月3日 交尾

▲5月12日 抱卵中 卵は5個

雛が孵り始めたころ、ボートの営業が始まることになった。そこで、巣を保護する柵が作られる。

おかげで、5羽の雛が無事に誕生した。

▲6月9日 泳ぎだした5羽の雛たち

▲6月12日の雛たち

▲6月16日の雛たち

Dペアとの縄張り争いに負けたペアだったのかもしれないEペアは、幸運も手伝って、無事に1番子を育てることができた。

ボート池には、実はもう1ペアが営巣し始めていた。 Fペアと呼ぶ。

▲Fペアは、初めボート小屋の建造物に巣を作る。 5月5日

▲卵を一つ産むが、すぐに転がり落ちてしまった。

▲次いで、岸近くのモミジの樹の下に浮巣を作る。5月17日

浮巣が流れたり、カラスに襲われたという話もあったが、なんとか巣を保って、結局3羽の雛を孵した。

 

▲Fペアの3羽の雛 6月21日

EペアとFペアは、池の対面に位置していたので、ある日ちょっとした縄張り争いがおこる。

▲3羽の雛を連れたFペアを威嚇するEペア  7月2日

この時の争いでは、お互いに胸を突き出すような態勢で威嚇するだけで、直接ぶつかり合うことはなかった。

しかし、驚いたことに、雛の一羽が果敢に相手の成鳥に挑み始めた。

▲成鳥に挑む雛 あっけなく沈められる。

このとき思ったのは、これも一つの学習なのかもしれないということだった。

雛たちは、親に連れられて餌の捕り方、巣の作り方、ヘビなどの天敵への対処の仕方など、いろいろなサバイバル方法を学んでいく。

縄張り争いの仕方も、学んでいるのかもしれない。沈められた雛は無事で、すごすごと(?)自分の親のもとへ逃げていった。

 

▲元気に育った雛たち(7月19日) 生後1か月ぐらいか。

ボート小屋の建造物にて。

難しい場所で営巣した2つのペアは、このようになんとか1番子を育て上げ、その後、2番子の繁殖を始める。

つづく