Mars&Jupiter

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アレクサンデル・タンスマンの管弦楽のための4つの交響的断章を聴く

2011-06-26 20:32:07 | 古典~現代音楽ポーランド編
昨日はウォーキングを休みました。
今回とりあげるのは、1897年生まれのタンスマンの作品。
以前にもブログでとりあげたことのあるポーランドの作曲家である。
管弦楽のための4つの交響的断章は、1968年に作曲された。
今回聴いたCDは、メイア・ミンスキー指揮、
スロヴァキア国立コシツェ・フィルハーモニー管弦楽団の演奏による。
第一楽章(ノットゥルノ、夜想曲)は、神秘的な感じで始まる。
ゆれるような音型が弦楽器により繰り返され、それにヴィヴラフォンや
木管楽器などが絡み、弦楽器の耽美的な旋律が奏でられていく。
後期ロマン派的で、夜の神秘的な夢の世界が表現されたような音楽である。
木管楽器が鳥のさえずりを模倣し、おだやかな感じで終わる。
第二楽章(ペルペトゥウム・モビレ、常動曲)は、
速い音型が弦楽器と木管楽器により繰り返され、
金管楽器がそれに絡みながら幻想的な世界が作り出される。
最後はおだやかな感じで終わる。

インターリュード(間奏曲)は、弦楽器の長く伸ばす音に、
金管楽器が突然鳴り出したかと思うと、
フルートがフラッター音を加え、神秘的な音楽を作り出し、
最後は静かに終わる短い部分である。
第三楽章(エレジーア、悲しそうに)は、
冒頭から弦楽器により悲痛な旋律が奏でられる。
一定のリズムを刻む弦楽器の上で、オーボエが旋律を奏で、
それはホルンにも受け継がれ、再び木管楽器に受け継がれ、
弦楽器の高揚する音にやがて金管楽器が加わり、盛り上がり、
クライマックスを築き、徐々に力を失い静かになっていく。
弦楽器を中心にその後曲は進行し、静かに終わる。
第四楽章(オスティナート、常動曲)は、軽快な弦のリズムに乗り、
ピアノもそれを模倣し、繰り返される音型の上で、
金管楽器が絡んで荒々しさを加えていくところは、
ストラヴィンスキーの3楽章の交響曲の冒頭を想起させる。
打楽器も絡み、激しさも加わって、狂乱した音楽が展開される。
いったん、静まったかのようになるが、音型を繰り返す中、
再び盛り上がりをみせながら、クライマックスを築き、
そのあとは弦楽器とフルートにより神秘的な音楽が奏でられ、
第1楽章の冒頭の部分も再現され、静かに終わる。
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