Mars&Jupiter

おおくぼっちの屋根裏部屋へようこそ!

マノリス・カロミリスの管弦楽のための三連画を聴きながら、片倉町から横浜まで歩く

2011-06-25 21:42:21 | 古典~現代音楽バルカン地域編
昨日は片倉町から横浜まで歩きました。
途中聴いたのは、1883年生まれのカロミリスの作品。
オスマン帝国のスミルナに生まれ、イスタンブルで教育を受け、
ウィーンで作曲などを学んだあと、アテネ中心に活躍した作曲家である。
管弦楽のための三連画は、1937年に作曲され、40年に改訂された。
今回聴いたCDは、バイロン・フィデツィス指揮、
アテネ州立交響楽団の演奏による。
前奏曲(モデラート・アパッショナート)は、
冒頭弦楽器が奏でる民族的な旋律が奏でられ、
ティンパニが力強く叩く音が、それに絡む。
もう一つの管楽器で奏される旋律もエキゾティックである。
間奏曲(イン・テンポ・ディ・ウナ・マルシア・フネブレ)は、
トランペットがファンファーレ風に旋律を奏で、
小太鼓が軍隊の歩みを示すかのように行進曲風のリズムを叩く。
それは葬送行進曲風であり、ヴェニゼロスというギリシア政治家で、
何度か首相を務めた人物が亡くなったことを知った彼がその悲しみの中、
作曲したという話があるようで、やがて音楽は情熱的に盛り上がっていく。
そのクライマックスを築いたあとは静まり、最後は独奏ヴァイオリンが奏で、
ハープがそれに絡む中、オーボエなど木管楽器も絡んでおだやかに終わる。
後奏曲(フィナーレ)は、金管楽器が旋律を力強く奏で、
弦楽器も民族的な旋律を奏で、木管楽器も牧歌的な旋律を奏でる。
これらの旋律が交互に現れ、最後は金管楽器と打楽器が活躍し、
力強くティンパニが叩く中、堂々とした感じで終わる。
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ヨゼフ・ボフスラフ・フェルステルの祝典序曲作品70を聴きながら、天王町から上星川まで歩く

2011-06-24 06:39:22 | 古典~現代音楽チェコ編
昨日は天王町から上星川まで歩きました。
途中聴いたのは、1859年生まれのフェルステルの作品。
最初自然科学を学んでいたが、のちに音楽に転向し、
プラハ音楽院で学んだあと、ハンブルクで音楽院の教師となった。
その後ウィーンで活躍したのち、プラハ音楽院で教え、
1939年には院長に就任した作曲家である。
祝典序曲作品70はプラハのクラーロヴスケー・ヴィノフラディにある
新劇場のオープニングのために1907年に作曲されたようだ。
今回聴いたCDは、ランス・フリーデル指揮、
スロヴァキア放送交響楽団の演奏による。
冒頭にティンパニが力強く叩くリズムに乗って、
オーケストラにより勇ましい感じの旋律が奏でられ、
対照的な叙情的でロマンティックな旋律と共に、
その二つの主題が何度か繰り返されていく。
金管楽器が鳴り響き、ワグナー風の重量感ある音楽と、
ヨハン・シュトラウスを思わせるようなロマンティックな音楽を想起させる。
冒頭のティンパニが力強く叩くリズムをオーケストラが奏で、
最後は冒頭のティンパニが力強く叩くリズムの中、
オーケストラ全体で盛り上げて華々しく終わる。
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フランツ・クロンマーの交響曲第2番ニ長調作品40を聴きながら、三枚町から西谷まで歩く

2011-06-23 06:56:24 | 古典~現代音楽チェコ編
昨日は三枚町から西谷駅まで歩きました。
途中聴いたのは、1759年生まれのクロンマーの作品。
フランティシェック・ヴィンツェンツ・クラマーシュが本名だが、
モラヴィア出身の彼のドイツ名はフランツ・クロンマーとなっている。
ハンガリー各地の楽長を経て、1795年以降ウィーンに定住し、
ベートーヴェンのライヴァルと目され、300を超える作品を書いた。
1818年コジェルフの後任として皇室専属作曲家となり、
クラリネット協奏曲など室内楽の分野で多くの作品を残したらしい。
交響曲第2番ニ長調作品40は1803年に出版された。
今回聴いたCDは、マティアス・バーメルト指揮、
ロンドン・モーツァルト・プレーヤーズの演奏による。

第一楽章アダージョ-アレグロ・ヴィヴァーチェは、
序奏部のアダージョはニ短調で悲劇的な感じで始まる。
主部のアレグロ・ヴィヴァーチェでは、主題が奏でられるが、
モーツアルトの優雅さとベートーヴェンのダイナミックな部分が、
同居しているような気分をさせてくれる感じである。
繰り返された提示部のあと展開部に入り主題は変形されていく。
再現部を経てトランペットなど金管楽器が鳴り響く中、華やかに終わる。
第二楽章アダージョは、弦楽器が奏でるおだやかな旋律で始まる。
このモーツアルト風の主題をもとに変奏曲形式で曲は進行する。
中間部は打楽器と金管楽器が鳴り響き、華やかな感じになる。
フルートと弦楽器とトランペットの響きの中、最後おだやかに終わる。
第三楽章アレグレットは、ベートーヴェン風のスケルツォである。
荒々しい感じの舞曲風の旋律が金管楽器・打楽器を伴って奏される。
中間部はフルートなど木管楽器が活躍し、優雅な感じである。
再び最初の荒々しい感じの旋律が奏されて、華やかに終わる。
第四楽章アレグロは、弦楽器が奏する軽快な旋律で始まる。
金管楽器や打楽器も加わり、ダイナミックな部分もみせていく。
最初に示された主題は展開されていき、最後は華麗に終わる。
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パヴェル(パウル)・ヴラニツキーの交響曲ニ長調作品36を聴きながら、三枚町から西谷まで歩く

2011-06-22 06:32:48 | 古典~現代音楽チェコ編
昨日は三枚町から西谷駅まで歩きました。
途中聴いたのは、1756年生まれのヴラニツキーの作品。
ボヘミア出身の彼は、1776年神学を学ぶためにウィーンを訪れたが、
その後音楽家を目指し、1780年から5年間ハイドンのもとで
ヴァイオリン奏者を務めたということである。
オルガニストとしても活動し、ウィーン中心に活躍した作曲家である。
交響曲ニ長調作品36は1799年頃にオッフェンバッハで出版された。
今回聴いたCDは、マティアス・バーメルト指揮、
ロンドン・モーツァルト・プレーヤーズの演奏による。
第一楽章アダージョ-アレグロ・モルトは、
ティンパニがリズムを叩く中、始まる冒頭の部分は、
モーツアルトの交響曲第39番を想起させるような華やかさである。
それとは対照的な優しい感じの旋律が流れる。
主部に入ると主題が奏でられるが、これはモーツアルトの歌劇
「フィガロの結婚」序曲を思わせるような部分もあって、
きっと何らかの影響を受けている感じがする。
主部で提示された主題は展開部で変形されていき、
短い展開部を経たあと再現部となり、歌劇の序曲を聴いているように
最後はトランペットが鳴り響き、華やかな中、堂々とした感じで終わる。

第二楽章ルッセ(ロシア風に):アレグレット-ミノーレ-マッジョ-レは、
優雅な旋律がヴァイオリンにより奏され、フルートなど木管楽器が絡み、
その主題をもとにしながら変奏曲風に展開されていく。
行進曲風になり短調に転じ、再び長調に転じて甘美な旋律を奏でていく。
最後は金管楽器も加わりながら主題が奏され、堂々とした感じで終わる。
第三楽章ポロネーセ(ポロネーズ)-トリオは、
ポロネーズを思わせるような壮大な感じの舞曲が奏される。
トリオでは木管楽器が活躍し、これと弦楽器が対話する感じで進む。
トリオが終わると冒頭の部分が繰り返されて終わる。
第四楽章フィナーレ:ラルゴ-ロンド・アレグロは、
管楽器によるゆったりとした牧歌的な旋律が奏されて始まる。
この部分は美しい合奏の部分で、これが終わるとトランペットが鳴り響き、
ファンファーレ風に響き、弦楽器も入り舞曲風の旋律が奏でられる。
ティンパニと金管楽器が鳴り響き、華やかな部分と、
フルートなど木管楽器が優しい感じの旋律を奏でる部分が交互に現れ、
彼の円熟した作曲技法をみせてくれる楽章であり、
何度も主題を繰り返し、最後はトランペットとティンパニが鳴り響き、
序曲の華やかな部分を思わせるような堂々とした感じで終わる。
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ベラ・バルトークの3つのハンガリー舞曲Sz.66を聴く

2011-06-21 07:32:56 | 古典~現代音楽ハンガリー編
昨日は卒業生と飲むことがあってウォーキングを休みました。
美酒を飲みつつ相談を聞き、悩みは人それぞれにあることを感じ、
思うようにはならない現実を知り、生きることの難しさを知る。
今回とりあげるのは、1881年生まれのバルトークの作品。
3つのハンガリー舞曲Sz.66は1914年に作曲された。
パデレフスキーが亡くなったあとにそれを悼んで作曲された。
「パデレフスキーへのオマージュ」という曲集の中に含まれた曲である。
今回聴いたCDは、ゾルタン・コチシュのピアノ演奏による。
第一曲アンダンテ・トランクィロ・ルバートは、
孔雀は飛んだという題がついた短い曲。
哀愁のこもった民謡は圧政に苦しむマジャール人を描いているようだ。
第二曲アレグロ・ノン・トロッポ・ウン・ポコ・ルバートは、
ヤーノシェダの市場でという題が付いたいかにも民謡的な旋律。
第三曲マエストーソは、白百合という題が付いている。
7つの音型からなる旋律は、これまたハンガリーらしい。
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