ヴォールト天井

2017-01-05 15:06:58 | 陶芸家の家


新年あけましておめでとうございます。
本年のブログは、昨年に竣工した住宅から。

写真は「陶芸家の家」のリビング。円弧を描くヴォールト天井が連なります。
リビングはⅬ型の平面をしているから、居る位置によって天井の見え方も、陽の入り方も、緑の見え方も異なります。
ですから、ひとつの部屋にいながら、居る場所、居る時間によっていろいろな雰囲気が楽しめます。

もともとこのヴォールト天井、きっかけは、施主が所有していた一体の彫刻作品でした。
前川秀樹氏の作品なのですが、流木をつかってつくりあげたものです。
流木の「流れ」や「波紋」のようなものであるとか、前川氏の彫刻のもつ宗教的なイメージに導かれ、聖母子像の納められるイタリアの修道院の室内のような、そんないろいろなイメージが交じり合ってできあがった天井のデザインでした。
そう、ちょうどひとつ前のブログで書いたフィレンツェのサン・マルコ修道院のような。

左官塗りで仕上げられた白い天井は、自然の光や照明の光をしっとりと空間に広げ、落ち着いた雰囲気をつくり出してくれます。
コメント
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