数年前に訪れたニューヨークのスナップ写真より。
ニューヨークの代名詞のようにして、ネオンの洪水のようなタイムズスクエアの映像がよく流れたりしますが、そのような場所はごく一部で、実際のニューヨークの街並みはとてもクラシックな雰囲気です。
建物の外観など、意外にこと細かにデザインの規制があって、そんなクラシックな趣きをつとめて守ろうとしているそうです。
建物ひとつひとつが個性を競うというよりも、界隈全体として美しい佇まいになっているかどうか。そんな美意識は素敵だと思います。
上の写真はそんな街角で目に留まったもの。
ニューヨーク独特の避難階段などやレンガの外壁など、素材感がそのまま表わされた外観が良い感じ。
タウンハウスとよばれるこうしたアパートがずっと続いているのが特徴で、道路に面して縦長のピクチュア・ウィンドウがあるのも共通ルール。
それらの窓は、ほどよく大きく、でも大き過ぎず。
窓辺が気持ちのよいコーナーになっているんだろうなあと、いつものように職業病のようなイメージが湧いてきます(笑)
たんに道路に面した窓であれば、生活がむき出しになった感じでなんとなく居心地が悪いかもしれないけれど、この界隈は、窓の前にツル性の緑が這わせてあって、適度な距離感が心地よいのです。
暮らす人にも、道行く人にも、心地よい。
そんな街角が少しでも増えていくといいですね。