
設計のご依頼を受けて、設計デザイン案をスタディしてプレゼンの準備をする時間というのは、独特の気分があります。
もう少し若かった頃は、プレゼン前には妙に構えてしまって、どんな話をしようかと考えるだけで気負うような感覚がありました。
それがプレゼン中には緊張感として表れていたのではないかな、と今になっては思います。なんか恥ずかしかったな~(笑)
でも、ここしばらくは、プレゼン前の準備時間が、なにかプレゼントを準備しているような感覚になってきました。
施主に会って家づくりへの思いをヒアリングして、敷地に身を置いてみて、どんな家になるかなあと思いを馳せつつ、鉛筆で紙の上にイメージを描き始めます。
設計の端緒となるものが、敷地から見える1本の木であったり、家々のスキマから届く自然光であったり、施主の話したちょっとした言葉だったり・・・。
そんなふうにどの家もキッカケになるものはすべて異なります。
そうして新しい家のことを考えているのに、そのイメージの源泉が何世紀も前のロマネスクの空間の記憶だったりもします。
目に見えるものも見えないものもないまぜにして、イメージのなかを、行ったり来たり。
そうしてできあがったデザイン案を共有していただけた時には、やはり喜びがありますね。
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