peaの植物図鑑

草や木の花や木の実(果実)、特に山野草が好きで、デジカメを持ち歩いて撮っています。2024年3月、85歳になります。

フユノハナワラビ(冬の花蕨)

2006年11月01日 | Weblog
一関市千厩町千厩のフユノハナワラビ(冬の花蕨) 2006年10月27日

10/27(金)、一関市千厩町千厩のショッピングモール「エスピアホール」で開かれていた千厩野草の会の「山野草展」に、「フユノハナワラビ(冬の花蕨)」が展示されていました。



北上市立花「みちのく民俗村」のフユノハナワラビ(冬の花蕨)2006年9月24日

9/24(日)、北上市立花の展勝地公園の林縁にある草地に「フユノハナワラビ(冬の花蕨)」がありました。前に見たことがある場所を探したら、他の雑草に混じっていました。みんな緑色なので見つけにくかったです。




フユノハナワラビ(冬の花蕨)ハナヤスリ科 ハナワラビ属 Botrychium ternaturm
本州、四国、九州の日当たりのよい草地や林の中に自生する高さ15~50cmほどになる冬緑性のシダ。暑い内は、地上には何もなく、秋になると1枚の葉[栄養葉]を展開する。栄養葉の長さは20~50cm。その後、花のようにも見える胞子をつけた葉[胞子葉=花に相当]が現れる。胞子葉は栄養葉より長くて、30~40cm、胞子の穂は細い円錐形。

 秋から冬に地上部が現れるので、「冬の花蕨」とか、俗に「寒蕨」の名前があるが、ハナワラビの葉とワラビの葉を比べると、ワラビの葉は大きくて、葉の構成が複雑であり、両者は似ていない。胞子を花にたとえたもので、「ワラビ」を「シダ」という意味で使ったものと思われる。

 葉は大きく3つに分岐する。さらに枝を分け、羽片[小葉に相当]に分かれる。羽片はさらに小羽片に分かれる。小羽片の先は尖らない。これがフユノハナワラビの特徴である。胞子葉は胞子が熟すと淡褐色になる。栄養葉のへりは冬は赤味を帯びることが多く、夏には枯れる。

 なお、本種と似た種に「アカハナワラビ(赤花蕨)」と「オオハナワラビ(大花蕨)」がある。どちらも、秋から冬に胞子を出し、夏は地上部が枯れる。

サネカズラ(実葛)/ビナンカズラ(美男葛)

2006年11月01日 | Weblog


10/27(金)、一関市千厩町千厩のショッピングモール「エスピアホール」で開催されていた千厩野草の会の「山野草展」に、真っ赤な実をつけた「サネカズラ(実葛)/ビナンカズラ(美男葛)」が展示されていました。



サネカズラ(実葛)/ビナンカズラ(美男葛)モクレン科 サネカズラ属 Kadsra japonica
暖地の山野に自生する常緑つる性木本で、庭にもよく植えられている。樹皮に粘液を含むので、昔、これを煮出した液を水に混ぜて洗髪すると髪が美しくなるというので、「ビナンカズラ(美男葛)」の別名がある。百人一首に「名にしわば逢坂山の実葛」と詠われているとのこと。

 葉は互生し、長さ5~12cmの楕円形か長卵形で、厚くて光沢があり、裏面は紫色を帯びることが多い。

 7~8月、葉腋から出た長い柄の先に、直径約1.5cmの淡黄白色の花が垂れ下がって咲く。雌雄別株または同株。
 果実は小さな球形で、多数集まって直径2~3cmのボール状になり、秋に赤く熟す。分布:本州(関東地方以西)~沖縄

イロハモミジ/ヤマモミジ(山紅葉)

2006年11月01日 | Weblog
一関市厳美町の紅葉&ヤマモミジ(山紅葉)/イロハモミジ 2006年10月31日



 10/31(火)、朝から天気が良かったので、一関市厳美町真湯の「真湯巨木の森」に行ってきました。国道342号線沿いの紅葉した山がとてもきれいでした。真湯温泉にも入ってきました。(2時間以内、大人1人・390円)















紅葉したヤマモミジ(山紅葉)/イロハモミジ 2005年11月10日 一関市東山町長坂
11月8日午後から強風が吹き荒れたので、落葉樹の葉などは吹き飛ばされてしまったのではないかと思っていましたが、11月10日に歩いたところには、未だきれいに紅葉したカエデが残っていました。



イロハモミジ/ヤマモミジ(山紅葉)カエデ科 カエデ属 Acer palmatum
山地に生え、公園や庭などにもよく植えられている落葉高木で、よく盆栽にもされる。単に「モミジ」と言えばこの木を指すほど紅葉を代表する木で、秋の紅葉が美しい。紅葉の名所として知られる京都の高雄山の名をとって「タカオカエデ(高雄楓)」とも呼ばれる。高さは10~15mぐらいであるが、中には25mにもなるものがあるという。

 樹皮は淡褐色。葉は有柄で互生し、直径4~7cmで掌状に5~7裂する。裂片は披針形または広披針形で、先は尾状に尖り、縁には重鋸歯がある。

 4~5月、直径4~6mmの暗赤色の花を垂れ下げて咲く。翼果は長さ1.5cmほどで斜開またはほぼ水平に開く。分布:本州(福島県以西)、四国、九州、朝鮮
ヤマモミジ(山紅葉)カエデ科 カエデ属 Acer amoenum var.matsumura
北海道のほか、本州の青森県から島根県の主として日本海側に分布する。葉は直径5~10cmと大きく、縁に不揃いの欠刻状の鋸歯または重鋸歯があるのが特徴。「オオモミジ」と「ヤマモミジ」は、共に「イロハモミジ」の変種とする説もある。
 

メタセコイア/アケボノスギ(曙杉)

2006年11月01日 | Weblog



メタセコイア/アケボノスギ(曙杉)スギ科 メタセコイア属 Metasequoia glyptostroboides
別名「アケボノスギ」。記念樹などの形で公園などによく植えられているが、材がもろく、強風で折れやすいという。1945年に揚子江の奥地(中国の四川省)で発見された落葉針葉高木で、高さ35mほどになる。それまで化石しか知られていなかったので、「生きた化石」として有名になった。

 幹はまっすぐに伸び、整った円錐形の樹形になる。樹皮は赤褐色で薄くはがれる。枝は対生して無毛。

 葉は2列対生し長さ約2cmの線形、秋には橙赤色(レンガ色)になって落ちる。花期は2~3月。雌雄同株。雄花序は黄褐色で垂れ下がり、雌花は緑色。球果は直径2cmほどの卵状球形で、10月ごろ成熟して褐色になる。
よく似た「ラクウショウ(落羽松)Taxodium distichum」は葉が互生する。
 分布:中国

真湯のブナ(橅)の黄葉

2006年11月01日 | Weblog
10月30日(日)、東北自動車道・一関ICから国道342号線で西の方約25kmのところにある真湯温泉のあるところまで行ってきました。

画像は、真湯温泉から500mぐらいのところにある冬季・積雪時に通行止めにするゲートですが、すぐそばに公衆トイレと無料駐車場があります。(今年は、11月7日に閉鎖するとか)

 画像は、東北森林管理局・岩手南部森林管理署の「真湯自然観察教育林」の区域を示すものですが、ここには、ブナ(橅)やカツラ(桂)、ミズナラ、ケヤキなどの巨樹・巨木が沢山残されており、春夏秋冬楽しめます。

画像は、真湯山荘があるところに生えているブナ(橅)の黄葉ですが、今では、このような低地にあるブナの木は珍しいということです。

 真湯温泉は、これから須川高原温泉に向って急勾配の山岳道路になる手前のごく低い丘陵地帯にあります。酸性の強い須川温泉に入ってから山を下り、真湯温泉のアルカリ性のやわらかな湯に入って湯治を終えることから、昔から「須川の直し湯・上がり湯」として親しまれてきたそうです。

画像は、一関総合保養センター・真湯温泉・真湯山荘ですが、温泉健康センターも隣り合って建っています。それぞれに大浴場があり、共通入浴券でどちらの浴場も利用することが出来ます。また、真湯山荘のほうには、露天風呂もあります。

 詳しいことは、下記のWebサイトにアクセスしてみてください。
 
  http://www.ichinoseki-net.jp/onsenkyo/shinyu1.html



画像は、ブナの実が落ちてしまった後の殻斗
 ブナ(橅)ブナ科 ブナ属 Fagus crenata 
 深山に生える落葉高木で高さは30mぐらいになる。樹皮は灰白色でなめらか。
葉は有柄で互生し、長さ5~8cmの卵形で質はやや厚く、裏面脈上のみ毛がある。秋には黄色く色づいて美しい。

 5月ごろ、葉と同時に開花。雄花序は垂れ下がり、雌花序は上を向く。

 果実は卵形の堅果で、やわらかい刺(トゲ)におおわれた殻斗に2個ずつ包まれていて、短い柄の先に上向きにつく。熟すと、殻斗は4つに割れる。堅果は長さ2cmほど。ソバの実のような形をしている。

 分布:北海道(渡島半島)、本州、四国、九州