2018年9月28日(金)、奥州市前沢の住宅街を散策していたら、街路に作られている花壇に植栽されているコモンセージと思われる植物が、花を沢山咲かせていました。
コモンセージ シソ科 サルビア属 Salvia officinalis
和名:薬用サルビア。別名:セージ、ガーデンセージ。南ヨーロッパ原産の常緑小低木。サルビアの仲間で、多くの種類があるが、最も多く利用されるのがこのコモンセージ。南ヨーロッパに分布。古代ローマ時代から薬用植物として広く利用されてきた。イベリア半島からバルカン半島、および北アフリカの地中海沿岸地域に自生しているといわれる。
高さ30~80㎝で、茎には四角い稜角があり、枝分かれする。葉は対生し、長楕円形で長い葉柄をもち、肉厚で表面には細かい皺がある。茎の先から長い花穂を伸ばし、紫色の筒状花を輪生し、穂状に10数個が咲く。開花期:5~7月。
葉に芳香のある何種類かの精油成分を含む。乾燥させたものをサルビア葉と呼び、喉の炎症や胃腸炎への薬用とされる。現在では、香味料として利用されることが多い。強い芳香とともに苦味や渋味があるため、魚や鶏肉、豚肉料理などによく合う。
葉を収穫する適期は、開花が始まる時期で、午前中に茎の上部を刈り取るか、葉だけを摘み取って生葉を使う。または、これを乾燥させてから密封して保存し、必要に応じて使用する。ワインなどに漬けても良い。利用法:飲用、香味料、薬用、香料、ポプリ。
セージには多くの変種があり、同様に利用するほか、観賞用としても栽培されている。また、この仲間であるサルビア属には数多くの種があり、クラリーセージやパイナップルセージのように、香料やポプリとして利用されるものも少なくない。
栽培のポイント:暑さや寒さに強く、丈夫で育てやすい。日当たりがよい場所で育てる。乾燥気味の気候を好み、水はけの良い肥沃な土が適する。植え付け前に苦土石灰を散布してよく耕し、酸度を中和しておく。注意したいのは梅雨で、水はけの悪い場所だと根腐れを起こして枯れてしまうこともある。関東地方以西の暖地では常緑で、年々株が大きくなるが、大株に育ったものは冬越ししにくい傾向がある。そこで、3~4年ごとにタネを播くか、挿し木をするかして株を更新するとよい。タネ播き適期:4~5月、9~10月。挿し木適期:5~6月、9月。[主婦の友社発行「ハーブ図鑑200」より]