ピカビア通信

アート、食べ物、音楽、映画、写真などについての雑記。

蓼科2

2008年05月02日 | 生き物 自然

昨日の続き。

蓼科は、今が桜の季節。
蓼科湖の近くの人気スポットは、満開の桜ということで、
人の波、波(と思う、車から見ての想像だが)。
そんな満開の桜を横目に、何しに来たかというと、目的
は唯一つ、「ヒメギフチョウ」。
近くのカタクリの群生地は、結局四回行ったが、一度も
その姿を見ることはなかった。
ならば、というか、必ず来るのだが、今のところ100
パーセントの確立で出会っている蓼科で、ということに
どうしてもなってしまうのだ。
気候条件は、申し分ない。
ただ、若干早いかもしれない。

いつもの駐車場に車を止め、ぐるっと二三キロ、長い時
は七八キロというのが基本的なコース。
「ヒメギフ」の時は、生息地が限られるので、大体二三
キロのコースである。
運が良いと、車を止めて数分後に出会う。
しかし、今回は中々その気配が無い。
ここに来る前に、偶然出合った知り合いに貰った筍ご飯
のおにぎりを頬張りながら、春の山をしばし散策。
それにしても、握りがでかい。
四個も入っていたが、二個で充分そうだ。

まず最初に遭遇したのは、越冬した「クジャクチョウ」。
「キタテハ」などと同じく、この蝶も成虫で冬を越す。
日向ぼっこをしているように見えるが、テリトリーを張っ
ていて、飛び立っても同じ場所に戻ってくる。
道の真ん中に止まるので、まるで追ってるかのような
状態になる。
しかし、通り過ぎると、ちゃんとまた元のところに戻っ
ていた。
孔雀のような目玉模様が派手で、初めて見たときは凄
い蝶だと思ったが、実は普通種である(普通に見られ
る環境は常に望むところ)。
だから駄目というわけではないが、珍しいものに出会っ
たほうが感激するというのが一般的な心理傾向なので、
どうしても差別意識のようなものが働いてしまう。
しかし、この固体も厳冬を過ごした逞しい蝶なのだ。
敬意を込めて、写真を撮る。

そして、そこから数十メートル進んだところで、前方
より黄色っぽい蝶が、不安定な飛行状態でこちらに向
かってきた。
上下動が激しい飛び方である。
これは、翅の大きさの割りに胴体が大きいからではな
いか、と常々思っている
間違いなく「ヒメギフチョウ」だ。
しかも、もう一頭出てきた。
一頭は、直ぐに飛び去ったが、残りの一頭は、足元の
野草の花に、まるで衝突するかのように止まった。
絶好のチャンスだとばかり、カメラの用意をしたのだ
が、この一頭もせわしなく、ばたばたしながらあっと
いう間に飛び去ってしまった。
まあ、いることを確認したから良いか、と先に進んだ。

この辺りから、斜面の別荘地帯になるのだが、こうい
うところはどこでもそうだが、道が入り組んでいて、
どこをどう通ればどこに出るということが判らない。
が、登山道ではないので、どこかに迷い込むというこ
とも無いので、通ったことの無い道を行くことにした。
これも、この手の道の常だが、坂の具合がどの程度な
のかが始めは判らない。
今回も、どんどん急坂になってきて、歩くだけで結構
な運動となってしまった。
余程引き返そうかと思ったが、初めての道に対する興
味もあり突き進んだ。
ほぼ、頂点に達し、今度は下りとなった。
その間にも、何頭かの「ヒメギフ」は目撃された。
しかし、今日は、全てがせわしなく、止まりそうな気
配がない。
結局、八頭目撃した。
そして、最後に「キベリタテハ」(これも越冬体だ、
しかもまだ撮ってない種なのでヒメギフより実は撮り
たかった)を目撃して、本日は終了ということになっ
た。
天気も良く、気持ちよかったから、本日も良しである。
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