「何とか好き」には、自然とその「何とか」が集まる
ように世の中は出来ているようだ。
最近「豆好き」と言っていたのだが、突然、大量の豆
の持ち主となった。
重さにして15キロくらいあるのではないか。
買ったわけではなく(買うにしては多すぎ)、もたら
されたのである。
その豆というのは、「白いんげん豆」で、ある廃業す
る和菓子屋さんが使っていたもの。
それがいらなくなったので、「豆好き」の磁場に引き
寄せられて、私のところに落ち着いたというわけだ。
これも、豆好き宣言したおかげである。
こういうものが自然と集まるためには、そういう意思
表示を普段からしておくのが大事なのだ。
そうすると、何かしらの機会が生じた場合、あそこに
行けば喜ばれる有効活用されるということになって、
結果集まる機会も増えてくるということなのだ。
「白いんげん豆」と言えば、懸案の「カスレ」には欠
かせない豆だ。
「カスレ」も、作る宣言をした割にはまだ実行してな
いのだが、これは神のお導きかもしれない。
そう言えば、「カスレ」のための「コンフィ」の「ラー
ド」(知らないと何のことだか分からない)も、最
近大量に入手したのだった。
これも、いらなくなったものが入ってきたのだ。
その「ラード」は、1斗缶。
18キロもある(正確には18リットルで脂だから目
方はそれより少ない)。
「コンフィ」そのものは、以前に作った「ほろほろ鳥」が
あるので今回はまだ使わないが、「コンフィ」作りに
は事欠かない環境が整ったことになる。
本当は、2キロもあれば充分なのだが。
材料の多さから見ば、営業か、というものである。
しかも、例えば「ほろほろ鳥のコンフィを使ったカスレ」
などというメニューは、滅多にフランス料理屋でもお
目にかかれない、というか、存在すること自体が疑問だ。
何故かというと、「ほろほろ鳥のコンフィ」そのもの
があまりないので。
そんな「ほろほろ鳥のコンフィを使ったカスレ」、今現
在まだ幻のメニューであるが、要するに、状況としては
さっさと作れということなのだろう。
ヒヨコ豆を使った「ファラフェル」は、食べたくなって、
この間作った。
味的には、ほぼ決まってきた。
完全野菜の、健康にも良さそうな食べ物で、しかも美味
しい(好みに合っている)。
それから考えると、「カスレ」は対極的な食べ物だ。
動物性脂たっぷりの、こってり味、しかし美味しい。
「しかも美味しい」と「しかし美味しい」とでは意味合
いが変わってくる。
しかしの場合、そこにはある葛藤が含まれる。
今の時代、動物性は悪であるので。
まあ、結局は「美味けりゃ良い」なんだが。