さて、救急車がけが人を乗せて、近くの河川敷(たぶん菊池川)?救急ヘリのヘリポートに向かった後のこと。
現場では、高速機動隊と地元警察による現場検証がまだ続いていました。
私たちも出来るだけ早く病院に向かいたいのだけれど、事故処理にあたっている警官は、「事故を起こしたバイクを路肩に置いていると、走行する車がよそ見をするので、必ず事故が起きます。 次のSAかICに移動させてください。」との事なんです。
バイクのダメージは、フロントバンパーの傷とフットペグが損傷しただけのようで、エンジンや足回り、フレームなどには異常はないようです。
左側面から後頭部にかけて路面で削りとられたヘルメットは、そこだけ無惨な白い傷跡を見せていたんです。 一つ間違えれば、本当に命に関わる事故だったのだなぁと、改めて背筋が凍るような気持ちになります。
さぁ、残されたバイクは4台、残っているのは3人です。 どうやってバイクをICまで運ぼうか、頭を悩ませます。
「2km先のICまで誰か運転していって、帰りは高速の路肩を歩いてくる?」
『駄目でしょう。 高速道路は歩いてはいけないんだよ。』
「じゃぁ、2台でICまで移動したら、反対車線を2人乗りをして現場まで戻るってのは?
『それも無理。 下り車線にバイクを停めるのも危ないけど、道路を横切って上り車線に渡れないでしょう。』
そこに、交通規制中の警官が来て、「パトカーを使えるかどうか、聞いて来ます」と。
結果、パトカー乗せて貰って、現場まで送ってもらえることになったので、ソフティル乗りのMさんがウルトラを操縦して、私たちは自分のバイクでICまで移動です。
Mさんはそのまま真っ白の覆面パトカー(クラウンだったか?)に乗せて貰って現場に戻り、高速機動隊員が下り二車線の車の走行をストップしてくれている間に、センターのガードレールを跨ぎ越して現場に到着したとの事。
MさんがICに戻ってくるまでの間に、高速道路公団の職員に事情を説明をして、運んだウルトラを少し離れた駐車場に置かせて貰いました。
慣れないウルトラの運転は、緊張しますね。
バイクを指定された駐車場に入れて、ETCカードは忘れずに抜いておいた。 でも、ETCレーンを通っていないので、このあとETCの走行記録などはどうなるんでしょうね?
3人がそろった所で、ゲートの手前から高速下りに入って熊本市を目指して走り始めました。
こんな時こそ、あせって事故を起こしそうになるので、お互いに安全運転の声を掛け合いながら熊本赤十字病院に向かいました。
救急救命病棟受付で、「救命へりで運ばれた患者は?」と聞いてみると、「今、処置中ですので、しばらくお待ち下さい。」との事。
どうやら、私たちより1時間も前に病院に到着しているようです。
現場から、10分か15分で到着したようですね。
2時間半ほど待って、やっとドクターから話が聞けました。 「肋骨と鎖骨の骨折。 命には別状はありませんが、しばらく入院が必要でしょう」との事で、ほっとして力が抜けました。
事故が起きたのは土曜日でしたから、きちんとした検査ができたのは2日後の月曜日でした。 その結果、鎖骨、肋骨が3本折れていて気胸も起こしているので、酸素吸入をしないと呼吸が困難。頬骨と肩胛骨も骨折と言う重傷だったことが分かりました。
しばらくはお店も閉めるとの事ですが、早い復帰を祈っています。