これも大和骨董市で手に入れた。 桶屋の道具らしい。 これも台は自作品と思われる。台の材料は樫の木だが、鉈で荒く削った跡が残る。 材の樫は余り太い材ではなかったろう。芯に近い。 所々虫食い穴が見える。 多分材の切り時が良くなったのだろうと思う。庭先の植木か山の木の枝を切って作った物では無いだろうか。 もしかすると 丸太から割り出した 割台かも知れない。 刃は上手く読めないが、一応銘は長心としておこう。 (意味がわから無いが) 道具の専門家がきちっと作った物でないラフな感じの所が良いではないかと、少しひいき目に見ている。
この鉋を大和骨董市で手に入れた。 これともう一つの台鉋と併せて千円だった。 業者はこれは桶屋から出た道具ですよと言う。 言われなくてもそうだと判った。 この鉋は桶の底の丸い板の木口を削る物だと思う。 だから内丸になっているのだろう。 しかしこの台は使う人の自作品だと思う。 形が無骨で綺麗な仕上げでは無い。 こんな荒々しい感じも悪くない。 桶は作りなれていても、道具は作り慣れて無いから、無骨なのは仕方有るまい。 削る目的が果たせれば、形にはこだわっていられないと言う所だろうか。 刃は桜のマークに正信と有る。 多分戦後に作られた物だろう。 台も含めてそんな古い物では無いと思う。 そしてこの道具から推察するに そんなに腕の良い桶屋では無かった可能性もある。