大工道具の蒐集

骨董市で集めた大工道具類の入手の経緯、使った感想を報告

0362 二枚刃平鉋 銘 ニッポンの台修理

2016-09-27 20:17:15 | Weblog
この鉋に付いて以前既に書いたと思う。 はっきり言って余り切れない。 それに刃を斜め
にしないと上手く削れない。 調べて見ると刃を入れる溝の位置が左右で若干ずれている
様に思われる。

刃を無理に斜めに研ぐのも大変なので、台を直す事にした。 先ず硬い木の薄板を作りこれを
溝の裏側に貼り付ける。 幸い馴染み部分に分厚く紙が貼って有ったのでそれを総て剥して
刃を入れて見て 台と平行になるか確かめた。 上手く行くようだが、今度は馴染みの部分が
ガバガバだ。  そこでまた薄い木の板を切り出して 馴染み部分に貼り付けた。 これで
刃を入れながら 削り上手く入る様に 調整した。 刃口も開いているので、口埋めして
見た。

これで刃の入れる溝に均等に隙間の有る状態で 具合良く刃が出る様になった。 この台は
硬い樫の木で良い物と思うが、多分自作台なのだろう。 台を打つ時に狂っていたのか、後
から狂ったのか不明だ。 これでも 鉋には仕上げと台尻に書いて有り、仕上げ削りに使ったと思われる。 これで上手く削れたかどうか。 このニッポンとカタカナで書いた刃は初めて
見る物だ。 刃長は11センチ有るからまだ 殆ど使って無いだろう。 研ぎ直しているが
極軟鋼と思われる地金も硬くて研ぎにくい。 私には上手く研げない鉋だ。 何処の誰が
打った鉋刃なのか 全く不明。  これが駄目な鉋刃なのか 私の技量不足で 上手く研げず
切れないのか 判断つかないので もう少しからかって見たいと思う。(2015-11-12)

その後他の鉋の面倒を見ていて、暫く放置していた。 最近取り出して研ぎ直した。 削って見ると普通に良く削れる鉋では無いか。 檜も滑らかに削れた。 この鉋台尻にマジックで書いて有る仕上ゲも何となく納得出来る 削りの味だ。 最近少し研ぎ方を変えたのが良かったのか。 研ぎ方ひとつでこんなに削り味が変わるとは 恐れ入った。 あきらめずに、この鉋を投げずに良かった。 まだまだ勉強が足りないな。 それにしても この鉋台重くて緻密な良い木の様に思う。  だからこのまま使う事にしよう。(2016-9-27)
  

  
コメント
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