さきち・のひとり旅

旅行記、旅のフォト、つれづれなるままのらくがきなどを掲載します。 古今東西どこへでも、さきち・の気ままなぶらり旅。

酒場と夢の話

2023年05月06日 | 北海道シリーズ


こちらは小樽で最もディープな花園エリアの路地裏。


私が通うのはここ「杉」。いまや80代のオアシスとなっています。


隣もその隣もドアに板がつけられており、それが崩壊しつつあるわけですが、
杉のママさんが言うには「隣の主人は死んだよ」「その隣も死んで閉店した」
「その向こうも死んだよ。跡継ぎはいないからね」と、この通りはみんな亡くなって
いるんじゃないかー。つまり杉は最後の砦。ママさんも80過ぎてるようだしなあー。

この建物は、昔は立派な料亭だったというので、、、


昼間に外から離れて見てみると、たしかに正面がひどい改築でわからなくなっては
いるが、立派な建物だったことがわかる。


気づかなかったけれど、往年の栄華を感じさせますねェ。向かいは遊郭だったとか。
その頃に見てみたかった。。。


ボトルも2本空けてしまいました。だんだん帰る日が近づいてきたので、角打ちの
「たかの」とここはほぼ毎日のように通っています。なので常連さんたちとも
だいぶなじみになりました。素晴らしい銘柄を揃えて日本酒好きが集う「たかの」
に対して、「杉」は仲良しクラブのサロンというか、何やら「施設」というか^^;

2月からの長期にわたる北海道滞在、連日飲むと肝臓がもたないと思って適当に
休肝日を設定していましたが、まもなく帰る日が近づいてきたのであちこち顔を出して
おかねばと最近は連日飲んでいます。

酔いつぶれて寝てしまうと、朝は早く目が覚めてしまう。喉が渇いたり、しっしが
したくなったりするしねw しかし起きても満員電車に乗ったり、うんざりする
会議に出たりブルシット書類書きをすることもないので、まだ寝てようと布団の中で
ふたたび惰眠をむさぼる。それほど自覚はないが、しあわせな身分なのである。

すると眠りが浅いせいか、やたらに夢を見る。午後に散歩から帰って寝転がって本を
読んでいるときも寝てしまうので、また夢を見る。まだ意識があって考え事をしている
のと夢との境がなくなるときもある。細切れに夢を見るのでオムニバスのように
いろんな夢だ。

時間が飛んで子供の頃になったり、学校生活が出てきたり、はるか昔に飼っていた
インコのピー助が出てきたりするし、天国にいるとうちゃんかあちゃんも出ることが
ある。「わあ、再会できて嬉しい!」とはならずに、当時の日常生活にほうりこま
れるので、いたって普通にやりとりをしている。

残念ながら、夢の内容はコントロールできないので、クラスで好きだった女子が
出て来てうまいこといくなんて流れにはならんし、ふられた女性が現れて「とても
会いたかったわ♪」なんて寄り添ってくることはナイ。

むしろやな奴が出て来て不愉快な思いをしたり、とんでもない窮地に立ったり驚か
されたりと、全体としては嬉しいことよりあんまりいい事ではないことが多いぞ。
フロイトさんは『夢判断』で、人間の夢は潜在的な願望、特に性欲動が歪んだ形で
夢に現れると言ったが、それはちと違うと思うなあ。

ぼんやりと無意識に思い出されることって、自分の願望というよりは、「時間に
遅れちゃう!」とか「どうやってもうまくいかない!」とかいう刹那の感覚だとか、
嫌なことを言われてムカっとしたり、高いところで「ひゃ~w」となったりする
ときの感情が甦って、それを映画監督のように「こうなったりしてね」と映像を
作っているようなものではないかな。

「潜在的な願望」だったら、もっといいことを夢見るはずじゃないか。歪んだと
しても。まあ俺だけじゃなく、みんな「惚れてた女性が好きよ♪」なんて近づいて
くることはありえねーと思ってるから夢には出ない。そこまで無意識にポジティブ
シンキングできません。逆に嫌な奴がイジワル言ってくるなんてのはとっても
ありえることなので、それは悲しいネガティブシンキングだが出てきてしまう。
よほど素っ頓狂に楽天的なら都合のよい夢を見られるのか?それはこの俺でさえも
出来ないのだ。