諏訪湖にやってきました。温泉宿を予約。名前は「油屋」。「千と千尋の神隠し」に
出てくる湯屋の名前ですよねえ。夜は居酒屋に行くので、素泊まりの安い宿を探した
わけですが、温泉があってその条件にぴったり。
なんか豪勢な造りだぞ?中国人オーナーになってしまった松本ホテル花月をチェック
アウトするとき、なんとその日に泊まる予定であった、この油屋の割引券をもらい
ました!同じ系列らしい。ということは、同じ中国人オーナー?コーヒー1杯900円
なのか?まさかこういう展開になるとはね。従業員の方々は、みなさんとても親切な
対応でしたよ。
宿に荷物を置かせてもらい、諏訪湖を一望できるという立石公園に向かいます。
景色がいいらしいのだが、アクセスは公共交通機関がなく、「車で約15分」だそうだ。
毎回そればっかりだな!「徒歩○×分」とかねーのかっ!
ま、1時間も歩けば着くだろう…。
なだらかな迂回路を行く選択肢もあるが、ショートカットの階段に挑戦(=゚益゚):;*.’:;
連続写真だと「あ、ご苦労様^^」でしょうが、息は切れる、汗はかく、膝はガクガク。
山の中腹に「ホテル湖月館」というレトロなお宿。あとで調べたら頑張ってました^^
山登りの中間地点でも、諏訪湖がよく見えてきました。柿の木が素晴らしい。
柿って、季節感があっていいですよねー。禅の絵にも使われたり。
播隆上人だそうです。さて松本ともさようなら。これから諏訪湖へ向かいます。
雪景色になると、突然雰囲気がガラリと変わります。山歩きの予定がなあ~。
途中で塩尻に寄りました。ここにはワイナリーがある。目的地は井筒。
例によって公共の交通機関はない。ワイナリーは葡萄園があるところなので、当然
駅の近くにあるわけもない。山のほうにあるというわけで、いつものパターンで
トボトボと歩き出す。いいの。どうせ時間はあるのだから(^益^)w
画像が連続しておりますが、長々と歩いたんです。歩道のないところでは、車が
通り過ぎるときには田んぼに落っこちそうなほどに避けて、道のはじっこは雪で
ぬかるんでいて靴は汚れるし、田舎道だってのにのんびりではなかった。車いらん!
井筒ワイナリーは工場見学できません。ショップだけ。試飲できるのは安いワイン
ばかりで、飲みたいやつは買うしかないwww
有料で試飲させたりしてくれたらなあー。
ううむ。長々と歩いたわりには滞在時間が15分であった。
すぐ近くに「五一ワイン」があったのだが、私の好みでは断然井筒なのでそちらは
寄らずに帰りました。
お、「地域振興バス」なんてのがあるのかぁ。時刻表を見ると、塩尻駅に行くには
18時台に一本あるだけですね。従業員の帰宅用じゃねーかっ。
さて、井筒の最高峰2本を買いました。右のシャトー・イヅツを初めて飲んだとき、
日本のワインもここまで来たかあ!と感動したものです。お値段も別格な「登美」を
別にすれば、日本ではイチオシです!
昼飯を食ったらホテルに戻る(することねーし)。掃除のおばちゃんに少々驚かれる。
松本城を望む景色は、ホテルの屋上から。さむいーw
結局部屋でベッドに入り、本を読んでいつしか眠りにつき、風呂に入った。
というわけで、居酒屋へ開店時間に入る。ここは昼間におしゃべりをした喫茶店の
おばちゃんが勧めてくれたところなのだ。
看板の串焼きもなかなか丁寧な仕事でした。「山女や」というわりには、カウンターの
向こうには「濃い」おっちゃんだが…。
コの字カウンターで、となりに若い3人組が座りました。入ってきてから15分も
過ぎようというのに、3人とも注文もせずにスマホを熱心に眺めて何やら検索?
並んで下向いて、ずっと画面を見ているって変だよね?少し言葉を聞いたら中国語?
英語で話しかけたら通じる。台湾から来たそうです。日本語が全然ダメで、どうやら
スマホでメニューを調べているらしい。
すぐ横なので、おせっかいにも説明をしてやる。「ここは串焼きがお勧めなんだよ。
ガラスの中を見てごらん。これは…となりは…」と苦労して解説。
「まずは飲み物を頼むんだよ」と言うと、「酒は飲みません」ときたもんだ!
さらに「お勧めなんだけど」と説明した串焼きは誰も食べない。串焼き屋なんだ
けど…。なんか玉子焼きを食べていました。
さらにその向こう側に白人のカポーが座った。そいつらも日本語が全然わからず、
英語で「蕎麦!肉は入れないで。私、酒はいりません」ときたもんだwww
酒を飲まずに蕎麦だけなら、蕎麦屋に行けよw(゚益゚)w
どうやらこの店、外国人向けの観光案内にでも載っているらしい。ちゃんと「酒を
飲むところ」と書いておいてほしいものですよねー。
串焼き屋は旨かったが、ガイコツ人だらけで調子が狂った。こちらのバーなら
そんなのもいないだろ。
やはり葡萄のカクテルは終わっていた。こちらはオレンジ。
ここのマスターには、前回いろんなウィスキーの話を教えてもらいました。
それから1年。秋田や仙台のバーを訪ねた話をし、今度は沼津あたりを考えて
いると話すと、いろいろ情報を教えてくれました。さらに宇都宮にもだいぶいい
バーがあるらしい。今度は宇都宮かー。
ウィスキーを頂いたあとは、〆に柿のカクテル。そういえば石巻の復興バーで
トロトロしてる柿のカクテル飲んだなあ~。三陸も復興が進んだろう。また行かねば。
この日は山歩きの予定だったのである。駒ヶ根まで電車を乗り継いで行き、そこから
20㎞、火山峠を越えて伊那市まで一日歩いて、最後に知る人ぞ知る、「動物横丁」の
「居酒屋きりん」で「ひとり山歩き打ち上げ」をするつもりだったのだ。
伊那の火山峠を歩いてみたいと思ったのは、つげ義春の「無能の人」に、酒好きで
野をさすらった俳人、井月(せいげつ)という男の話が出てきて、そいつが漂泊して
のたれ死んだという場所を見てみたかったからである。
前日の天気予報では「雪」。グーグル・ストリートヴューを見ると、峠の山道は当然
アスファルトで舗装されており、さらに歩行者を想定していない車ビュンビュン道路。
(これはいつものことで慣れているが)そして20㎞(約5時間)も歩いて最後の
居酒屋が閉まっていたらガックリなので、一応電話をしてみたら「おかけになった
番号は現在使われておりません」ときたもんだ!
そして朝起きてみたらこの雪景色だよ!これで峠越えの山歩きなんぞできるわけが
ない。
連泊とはいえ、さすがに10時になると部屋の掃除が始まるので、とりあえず予定もなく
外に出る。観光するっつってもなあ…。
裏通りをブラブラ。夜はいいんだろうけれど。。。
午前中なので、外を歩いている人もほとんどいない。
「蔵シック館」という観光用施設だ。古い蔵を移築したもので、ここは喫茶室。
10時開店となってはいるが、10分過ぎているのにノット・オウプン・イエットw
なかを覗くと、店員のおばちゃんが出てきて、「まだ準備中なのですが」と入れて
くれました。
ストーブをつけて、ガタガタと準備を始めておりました。
誰もいないので、2階に上がって写真を撮らせてくれました。これは明治時代の
由緒ある建物だそうです。
私は窓際の席を選びました。
コーヒーと一緒に栗のきんつばを頂く。
「今日はこの雪なので、誰も来ないと思ってました」とおばちゃん。松本観光は
2回目で、前回ほとんどの場所を見て回ったと話したら、「もうお勧めする所は
残っていないですね」と言われてしまう。
泊まっているホテルが中国資本になってしまった話がやはり出てくる。あそこの
喫茶室は感じが良く、地元の人たちもよく行っていたそうであるが、経営者が変わって
コーヒー一杯900円になり(ちなみにここは400円だったか)、客が怒り出したという
エピソードもあったとか。
おばちゃん、「ちょっと用事で外に出ますが」と言ったときに、お会計をして出よう
かと思ったら「待ってて下さい!すぐに帰りますから!」と引き止められる。
そのあとにお茶が出て、漬物まで出してもらう。結局昼までふたりでおしゃべりを
したのでした(^益^;
ホテルの窓から。夕方5時くらいまで居酒屋は開かない。待つしかないのだ。
先日、赤羽駅前にある「大衆酒場まるよし」に行った。コの字カウンターの
やきとり屋である。そこは14:30開店。15時頃に行ったら、なんとほぼ満席。
仕事が終わった肉体労働者と無職のジジーだらけだ。最近はヒマな老人が多いので、
早くから開店する飲み屋は繁盛している。地方都市には少ないので、これから
老人が増えてきたら「昼飲み居酒屋」は流行らないかな?俺も入れてもらう(^益^)b
素敵な女将さんがいる「しづか」はなんと休業日だった! _| ̄|〇
というわけで、その近所の古そうな雰囲気の店に入ってみる。新規開拓も大事だしー。
昼間にビールを飲んだので、スタートから酒である。
定番の「大雪渓」、前回宿場町を歩いた奈良井の「杉ノ森」、今回歩いてみようと思って
いる駒ヶ根の「信濃鶴」などが揃っている。いろいろ試したくなったので、好きな
「ふぐひれ酒」や珍しい「いわな骨酒」まではいけなかった。
空いていて贅沢な空間であるが、開店時だけでなく、ずっと俺ひとりであった^^;
先ほどの赤羽の「まるよし」の2軒目は鯉とうなぎで有名な「まるます家」。ここも
朝の9時からやっているナイスな居酒屋だ。カウンターがくねくねと、リアス式海岸の
ように大きな空間にうねって並んでいる。その間を古漬けみたいなおばちゃんたちが
行き交っているのである。
そして時折、おばちゃんが「鯉の洗い」だの「なまずの唐揚げ」だのを並べて「タイム
サービスぅ~!」などと叫びながら持って歩くのである。「ひとつちょうだい」などと
取るわけであるが、新幹線の車内ワゴンサービスというよりは、人間回転寿司
デリバリーという感じである。かわいいお嬢さんを使えば毎回瞬間売り切れ間違い
なしだろうが、並んでいるのは年をとったロッテンマイヤーさんみたいのばかりなのだ。
ここはいつも席が隣客とギチギチ。それも間違いなく脂の乗ったおっさんだ。
誰もいない居酒屋で、そんなつい先日の赤羽を思い出す。。。
信州に来れば、馬刺しを食べねば。これも柔らかいけれど、去年の暮れに行った
上田の串焼き屋、入谷の三富には遠く及ばないのう。そりゃあちこちで食って
るんだから、好みもありますしね^^;
一軒目は最後までひとりだった。二軒目はバーだ。夜遅くに、クリスマスの飾りを
つけていた。ご苦労様です。こんな工事現場みたいになるのですね。
「ウォータールー」がやってなかったので、「サイドカー」に行く。ここもシブい。
秋も深まり、残念ながら葡萄のカクテルは終わっており、こちらはラ・フランスの
カクテル。目の前でバーテンダーの熟練した手さばきを見ているだけでリッチな気分。
以前に飲んだマルスウィスキーの話をしたら、「こちらがありますよ」とめずらしい
モルテージを出してくれた。さ~すが♪
他に客もなく話ははずみ、結局コスモから駒ヶ岳とマルス・オンパレードとなる。
なんと贅沢♪
最後にザクロのカクテルで〆る。初日の夜から充実した夜だった。
考えてみれば、一軒目も二軒目も俺ひとりの贅沢空間だったなあ~^^