さきち・のひとり旅

旅行記、旅のフォト、つれづれなるままのらくがきなどを掲載します。 古今東西どこへでも、さきち・の気ままなぶらり旅。

岡谷美術考古館

2021年02月27日 | 関東甲信越


この町にもあります。ローカルな郷土資料館系の施設。入ってみましょう、岡谷美術考古館。


その名の通り、まずは縄文、弥生系の土器から始まる。


壺にはあんまり興味はないが、顔を見ていると誰かさんを思い出して楽しかったり^^


これは取っ手だそうです。


この人、よく会社で出世しない初老のおじさんでいるよねー。


妊婦です。腹と腰がすごいのです。オパーイは必ずチョコンw

現代絵画は撮影禁止になっていました。入るときに「写真はOKですか?」と聞いたら、
係員の人は「ダメなものは表示があります。でもアップしたりしなければ…いいですけど」
なんて言いにくそうに言ってくれましたが、禁止事項は結構ですよ~^^;

1階には市民ギャラリーがあり、こちら地元のアーティスト、宮坂絵美さんの展示室が
ありました。「絵画は歌う」というタイトルで、絵の前に立って本当に音楽が聞こえて
くるようになっているのがありました。また本物の香水の香りがしてくる絵や、
マドレーヌの香りがしてくるものなどもあったり。どうやら視覚に訴える絵を、聴覚や
嗅覚と連動させたいようです。

他に誰もいなくて、すぐに作家本人がいらっしゃるのに気づいて、しばらく芸術談義を
楽しませて頂きました。

さてここの入場料を払うとき、岡谷の他の施設3つや5つに入ることのできるチケットが
あり、その一覧を見ると俺に興味のありそうな古い建物「旧林家住宅」と、先日訪れた
富岡製糸場と関係のある「岡谷蚕糸博物館」が目についた。「旧林家」は駅の向こうなので
帰りに寄れる。「岡谷蚕糸博物館」は、町はずれに20分程歩いたところだというので
迷わず3施設共通券を購入しました。係の人は親切に町の地図などもくれました^^


というわけで、岡谷の町は寂しくて滞在するには時間が余りそうだから、諏訪湖の
ほとりまで歩いて行ってボ~っと過ごすかなあ、などと思っていたのだが、ずんずか
歩いて「蚕糸博物館」に向かいました。


すごい看板だ。「呉服店」はいまや特別天然記念物。


月が出ているぞ。昼間に出ている月は、ブルーにホワイトでそれも素敵。


甲府から岡谷へ

2021年02月25日 | 関東甲信越


甲府の朝は快晴。空には飛行機が飛んでやがる。富山や小松空港に行くのか?
それとも中国か~?


アップにしても、さすがに機体のマークはわからんな。
そういえば、こんなに飛行機に乗っていない日々も初めてか?


おっ、富士山は撮影せねば。ちなみにちらほらと車内に乗っている人たちはほとんど
地元民なので、見向きもしません。いきなり立ち上がってガラス越しにカメラを
構える俺は旅行客。


これは南アルプス方面だったっけな?


しばらく海や山を見ていなかったので、ハイジ@フランクフルトの生活。
こういう景色を見ると気分も晴れやかになるってもんだぜ(^益^)b
こういう自然の中に暮らしている人たちは、久しぶりに都会を歩くと気分が高揚する
もんなのか?クラクラして疲れるっていう話も聞くが。。。


お~、八ヶ岳は函館の駒ケ岳を思い出させるな。


アップにしてみます。走る電車の車窓から、なかなかきれいに写るもんでしょ^^


さて今回は岡谷を歩きます。いつも乗り換えたり通過するばかりなので、ちょっと
見物してみないとなぁ~。


駅前の商業施設、「ララ岡谷」に入ってみたが、ガランとしていて売り場が少ない。
左のエスカレーターの前には服が置かれていて上階に行けなくなっています。
さて観光案内所があると表示があったが?


箱はやたらにデカいから、この広さが寂しいぜ。


むむむ、、、一画がボードでしきられていて、そこが岡谷市役所。それが観光案内所を
兼ねているのかー。おばちゃんが座っていましたが、いかにも役所の雰囲気で観光の
資料はあまりなさそうだったから、寄るのはやめました。。。


その横はこんなふうになっていました。。。 ナニコレ?


とりあえず通過し、昼飯でも食おうかと町の中心地に向かう。でもあまり店もないし
人も歩いていない。おそらくは郊外に車で行くイオンみたいなところがあるのだろう。
この駅前から続く目抜き通りを行けば、つきあたりにイルフプラザというショッピング
センターがあるのだ。そこに行けば何かあるだろう。

「イルフ」って、童画館があるから「エルフ=小さな妖精」か?と思いきや、
「古い」の反対側から読んだんだってw くだらないー


そのショッピングセンターに入り、最上階に行くと、レストランが2軒ありました。
中華と蕎麦。昨日の昼が中華だったので、蕎麦にするかー。


ちょうど正午をまたいで食事をしましたが、ついに客はおれ一人でした。長野県に
コロナ感染者はこのところほとんど1とか0。関係ないよね? あるの?
野菜天ぷらは何種類もあって、なかなかよかったぞ。


2軒目はいつものノアへ

2021年02月23日 | 関東甲信越


くさ笛の路地から出てくると、すぐにあるのが「ノア」。よ~し、灯がついてる♪

もう何年も、信州方面を旅するときは、甲府に一泊して「くさ笛」と「ノア」に来る。
この2軒に来るために泊まる。こういうのって、宿場町って言うのかしら?そりゃあ
特急にでも乗れば、一日ですぐに伊那でも松本でも行けてしまいます。しかし甲府の夜の
繁華街を素通りするわけにはいかぬ。東京から各駅停車でのんびりやってくると
ホテルのチェックインタイムに甲府に到着するわけだ。そして風呂でも入って、いざ
開店時間に居酒屋へ!このペースがぴったりの距離なのである。

朝に宿を出発し、はあ、だいぶ歩いて疲れた、と夕刻に近くなる頃にあるのが次の宿場町。
俺の場合、ホテルのチェックアウトタイムの10時頃に出発し(遅いな)、各駅停車やバスで
3時間ぐらい移動し、そろそろ昼飯か~という時間くらいに次の宿泊地につくぐらいの
移動ペースがいいのである。どんどん通り過ぎちゃったらもったいないもんねえ。


入った瞬間、「おお^^」と迎えてくれます。もうすっかり顔なじみ。
飲むのはマスターと同じもの、いつもの角の水割り。

先月に変な電話かかってきたでしょ。俺だったんですけど(^益^;

あああ、いきなり「マスター、元気?」ってなあ~。覚えてるよー!
誰かなと思ってさあ~^^

この頃は閉店する酒場が増えているので、心配になって電話をかけたのでした。
顔を見ればわかるでしょうけれど、名前を覚えてもらってないので、「たまにお邪魔
する奴なんですけど」なんて怪しい電話になってしまったのです。でもそのときは
懐かしい声を聞いて、頑張ってやっているという話を聞いて安心し、そのうちにまた
行きますよ、と伝えておいたのです。

写真でマスターがノートを見ているでしょ。一日にあったことなどをメモしており、
そのかけてきた奴が不明な変な電話を受けた日がいつだったか、調べているんです。


これ、ジョニーウォーカーの黒と赤。変なビンになっていますね。順番にいきました。

隣にはマスターの同級生の男の人が、若い女性連れで来ていました。
明るいひょうきんな人で、つまらないおやじギャグを言う人です。

あ~、それはゆえない!ゆえないよ~^^ ホラ、俺ハゲだから、(髪を)結えない!

( ̄∇ ̄;)ハッハッハ・・・(お義理で)

あれっ!!! 二人ともどうしてガン無視するの?!?!
(マスターと女性は完全にシンクロして無反応)

だって、いつも聞いてるやつだから。。。
(うつろなつぶやきでした)


ここもアクリル板を置いたり、ビニールシートで囲いをしたり、しかたなくいろいろと
装備をしていました。野暮だぜ、まったくw

他に客がいなくなると、マスターはこっちに来て俺の隣に座り、まったりと二人で飲む。
カウンターの向こうにずっと立っているのは疲れるので、リラックスして座ってくれる
関係になるのは嬉しいものなのです。


甲府・伊那の旅へ

2021年02月21日 | 関東甲信越


久しぶりで旅に出てきました。知らない街に行って酒場で「一見さんお断り」だの
やられるとへこむので、顔を覚えていてくれるなじみの店だけにしようと甲府・伊那を
選びました。2月だというのに、やたらに暖かいぞ。


息絶え絶えの(?)岡島百貨店にやってきました。客が少ないぞ~。
やってきたのは「アワビの煮貝」売り場。せっかく来たので、田舎で老々介護に
疲れているおばさんと、妹一家に送ってやることに。


ま~滅多にないし、一番デカいやつを選ぶ。
妹はよく俺に「子供の頃、〇×をくれなかった!」だの「あんときこーされた!」だのと
言って、ま~昔くやしかったことをよく覚えているのです。ひたすらやさしい兄ちゃん
じゃなかったですからね。しかしさぁ、それはせいぜい10年かそこら。それからず~っと
おっ母さんと一緒に旅行に連れて行ったり、ことあるごとにご馳走したり、年とってから
長い間「年下だから」とやってるんだからなあ~。末っ子はオトクじゃん?


ホテルに到着。久しぶりに山の景色を見て、いいもんだなあ、と思う。


このホテル、インバウンドで中国人がワンサカ来ているときにはすごい値段にしやがって、
そんときゃ絶対来るもんか、と思いましたが、いまは割安になっているので機嫌を
直してやりました(^益^)w


というわけで「くさ笛」に。オリンピック通りも今回は中止になっちゃうとなあ~。


ここはいつも早い時間から常連で賑わっています。


ちょうど前の客が帰って空いたせいか、一番左のおかみさん真ん前(本人曰く特等席)に
座りました。たしかに、いつも左から埋まっていくので、ここに座れるのは珍しい。
しかしこの店にはなかなかきれいなお嬢さんがバイトに入っていたりするので、俺としては
右のほうでもいいんだけどな^^;


冬なのでお燗にしました。地酒が何種類かあるので、1合徳利で順番に飲むことに。

いつもいる常連が帰ると、女将さんは「あ~あの人はもう愚痴ばっかり!そりゃ酒場って
そういう店よ。でも毎日毎日聞かされてちゃたまったもんじゃないわよぉ!」と怒り出す。

「まあまあまあ… 毎日来てくれるんならありがたいことだと思ってさ。まあ一杯♪」と
酒を勧める。「まあ嬉しい♪」と一気に飲み干す。続けてもう一杯。「酒は旨いねェ♪」と
機嫌上昇。あっという間に笑顔になって、どんどん飲む。1合徳利はすぐになくなる。

「もっと飲むなら2合徳利にして」と次の酒は大きい奴に。「そりゃ飲むわよ」だって^^

カウンターの3つほど右の客の酒も飲み始めた。勧めてくれる客の前に、それぞれお猪口を
置いている。「おやおや、あっちにもこっちにもお猪口置いちゃってw」と言うと、
「そうなのよ。みんな平等に飲まないと、俺の酒が飲めないのかって文句を言うから、
もてる女は辛いのよ~♪」と絶好調。やっぱり楽しいくさ笛でした。


自分ではまだ若いと思っていたりするのだが

2021年02月07日 | らくがき

赤毛のアン・シリーズの7作目、『炉辺荘のアン』では、
アンとギルバートは何人もの子供たちに囲まれて幸せに
暮らしていました。あるとき、ギルバートの「おばさん」が
「2週間くらい」の滞在にやってきた。

そのメアリー・マライアおばさんは、わがままで口が悪く、
ずうずうしくて意地悪な老人だから、お手伝いさんも含めて
アンの家族全員から嫌われていましたが、ギルバートは
親戚を邪険にするわけにはいかないと、おばさんの機嫌を
取りながら我慢して受け入れていたのでした。

その痩せた老人は、いつも何かに不満を言っています。
ひとつでも窓が開いていれば寒いとこぼし、閉めきって
いればたまには新鮮な空気が吸いたいと文句を言い、食卓で
子供が笑うと静かにしてほしいものだと言い、誰かが好きな
ものを食べるとそれは癌のもとになると言い、クリスマスに
子供たちがサンタを楽しみにしているとそれは嘘だと言い、
勝手に家具の位置を変え、どこの部屋にもノックをせずに入り、
意見をすると怒って泣き出す。毎度みんなが折れて我慢して
いたのでした。

メアリー・マライアの滞在は1年になり、もしかすると一生
いるかもしれないという心配も出てきて、しまいにはアンは
鬱病になりかかります。しかしアンは健気にも、嫌われ者の
孤独な老人を哀れに思い、おばさんの誕生日をサプライズで
計画します。内緒で準備を進め、近隣の人たちを呼び、大きく
立派なケーキには55本のロウソクが灯されていました。









ちょっとー! 55歳? しわくちゃババーって、
孤独な老人って、俺より年下?!




たしかに100年も前の頃、多くの人は20前後で親になり、
40前後で孫ができるわけだから、55歳ってけっこうな老人
だったりするんです。ひ孫がいたりするんです。

日本では、1950年の男の寿命は58歳、1960年には延びて
65歳。だから定年は55歳だったんです。ジジーで引退する
年だったんです。

だから磯野浪平さんは、定年間近で孫がいる54歳。
宇宙戦艦ヤマトの艦長、沖田十三は52歳です。

メアリー・マライア、浪平、沖田艦長と一緒にテーブルに
ついたら、俺、一番年上なんだな。。。

さて55本のロウソクを吹き消したメアリー・マライアおばさん、
言葉を失って泣き出します。嬉しくて感動したの?

いえいえ、絶対に言ってほしくなかった自分の年齢をみんなの
前でバラしたものだから、恥ずかしさとくやしさで怒り出し、
翌日に自宅へ帰ってしまったのでした。家族全員、思いも
寄らなかった突然の幸福の到来に、しばらくはにわかに信じ
られなかったのでした。