さきち・のひとり旅

旅行記、旅のフォト、つれづれなるままのらくがきなどを掲載します。 古今東西どこへでも、さきち・の気ままなぶらり旅。

軍艦島へ

2011年06月29日 | 九州シリーズ



長崎港から約17kmの外洋に、端島(通称軍艦島)という小さな島があります。

これはもともと岩礁に過ぎないものだったですが、明治から昭和初期の時代に埋め立てが行われ、南北320m、東西120mの立派な島になったものです。


なぜこんなに埋め立てが行われたかというと、石炭が出たからなのです。グラバー園で有名になっているスコットランド出身のグラバーさんが、その開発の発端の仕事をしたそうです。

その後開発を三菱の岩崎弥太郎が引き受け、この島からざくざく出る良質の石炭は近代化が進む日本の鉄鋼業に利用され、三菱財閥は大躍進を遂げることになるのです。

炭鉱が盛んになったこの島には炭鉱夫とその家族が移り住み、日本初の鉄筋コンクリートの集合住宅がびっしりと建てられ、最盛期は5000人以上がこの小さな空間に暮らしていたそうです。その人口密度たるや当時の東京特別区の10倍近く。世界一だったと思われます。

そこには住宅のほか、小中学校、様々な店、炭鉱だけに巨大な公衆浴場、病院、寺(墓だけはなかった)、映画館、床屋、パチンコ屋から雀荘、スナックまでありました。つまりこの小さな島が、ひとつの独立した街だったのです。

そして危険の伴う炭鉱の仕事は当然高い収入を得られますので、この島はとても豊かだったのです。なんとテレビジョンの普及率が10%程度だった頃、この島では100%だったとか。

しかし1960年代になりますと、エネルギーは石炭から石油へと移り変わり、炭鉱は閉鎖されて1974年にはこの島からすべての人が出てゆきました。つまり巨大な廃墟となったのです。

その廃墟が、2009年から見物客に公開されるようになりました。というわけで、行ってきたんですよ~。



軍艦島クルーズは、「ブラック・ダイヤモンド号(=もちろん石炭のことです)」に乗って、まず端島のお隣にある高島に上陸し、そこにある資料館を訪れます。案内人の熱のこもった説明もなかなかのもの。この模型を見ればおわかりの通り、海に浮かぶ小さな島から地中深く深く掘り進んで石炭を採掘したのでした。



「軍艦島」とはよく言ったもの。太平洋戦争のとき、敵が軍艦と間違えて攻撃をしてしまったという逸話が残っています。


ウチワエビと恐怖の会話

2011年06月28日 | 九州シリーズ


右がうわさのウチワエビ。うまかったゾ。
左はアジの胡麻和え。これもよかった(^益^)b
長崎の地酒はあまり印象に残らなかった。銘柄は忘却のかなたへ。


 夜景を堪能したあと、長崎で評判の居酒屋に行きました。「おふくろの味」とか「家庭料理」といった小さな居酒屋は山ほどあるのだが、そういう店はまず間違いなくメニューも貧弱で料理はさほど美味くない。やはり人気があって板前が揃っているようなところのほうが肴が旨いんです。仕入れの規模や仕事の分担などで結果に差がでますよね。まあ雰囲気も含めて、店選びというのは趣味の問題なんですけどw

  さて人気の店で金曜の夜ということもあり、行ってみると店内はぎっしり満員w 目の前で先に入ろうとしたカップルは断られて出てゆきました。しかし後から入ったこちらはひとり。びっしり客が並んだカウンターの狭いすきまにひとつ椅子が空いていたのですなあ(^益^)b 両側に座る人がせまっていたので、その空間たるや約30cm。しかし店員が詰めてくれと頼み、少しひんしゅくムードで割って入ることができました。

 こちら特産のウチワエビはだいたい4月頃までというのですが、メニューにあったので注文すると出てきました 身はちいさく値段は少々張りましたが、甘みがありしっかりとした味はとってもよかったですぞ。

 さて右となりはリーマンのおっさんコンビ。既に出来上がっており、だらしなく滑る舌でグダグダと同じような話を繰り返しておりました。左となりは30前後の女性ペア。ふたりは同じ会社の同僚で、ひとりは結婚1年目で、もうひとりは未婚で親と住んでいるとか。早口競争のように1分間数百文字連射マシンガンのように話すのはいい。問題は想像を絶するあられもなき話の内容なんです。ものすごいものですた・・・w 女は怖い。おそろしひ。どれくらい強烈なものか、わかる人にはわかり、わからない人には永遠にわからないだろうなあ~(゜゜;

 
何せこっちはひとり、当然無言で飲んでるんだよ。隣とピッタリくっついてるんだよ。あっちは隣のおっさんなど気にせず、遠慮なくデカイ声でしゃべりまくっているんだよ。

            
たまらね~わな・・・w

 
男同士で飲んでいるとき、しょ~~もないバカな話をしたりすることもあります。トコトンくだらないことも多々あります。しかしね、人間の皮をかぶった化け物か?と思わせるような「怖ろしい」ことは、ヲトコにはあまりない気がするのだが・・・。どんなもんでっしゃろ?

 


身を食ったあと、撮影のためにうつぶせになってもらいました^^;


揚げ出し茄子でございます。うまいのですが、油を沢山吸うので自宅では作りません。
こういうときだけ食べちゃう。腹に厚みが増してしまいそうw


伊王島 はだかの関係

2011年06月26日 | 九州シリーズ



  さて伊王島の散歩は突端までぐるりと回った。お日様はサンサンと照っており、海の風はここちよい。島の緑もきれいで散歩には最高の雰囲気ではないですか。土曜日だというのに、観光客どころか島にはほとんど人を見かけない。

 ホテルに戻ると、温泉は意外にも源泉かけ流しで、海を見渡す露天風呂は実に気持ちがよかった。ヒマだし好きな温泉なので2時間も入る。漁船が通るのが見える。遠いとはいえ見晴らしのいい海上だ。よおく見えるので、あちらからもよおく見えるハズだ。俺のハダカ見たってしかたねえ。

 しかしとなりは女風呂である。。。もちろん高い壁で男風呂とは仕切られているが、漁船からはよおく見えるのではないか、とか想像する。通ってゆく漁船を操縦しているやつを見る。こっち方面をチラリとでも向くかな、と見ていてやる。しかしひたすら前を向いて首が固定されていた。「絶対にそっちは見てませんよ」というメッセージがこめられているようでした。目ン玉だけが横目でこちらをしっかり見ているのではないかとも思ったが、さすがに確認はできなひ。

         
スミマセン、あまりにもヒマだったので・・・。

 
夕刻になり、帰りの船に乗るために島の波止場へ行くと、風呂に入っていた何人かと再会する。2時間も入っていたので、記憶に残っておる。船に乗っても、あ~、あいつもこいつも風呂場にいたなぁ、とか思うわけです。ついでにこいつにゃ感じのいい奥さんがいやがったな、とか発見する。


                   高速船が到着。真ん中が空洞で、ドバーっと走るんだよ。
                                 なんかすごかったぞ。

 
船に乗っていると雨が降り出したので、到着後に波止場の大きなショッピングモールで夕飯を食うことにした。レストランに長崎名物「トルコライス」のノボリが立っていた。しかし店の前のウィンドウをのぞいていると、伊王島の風呂で一緒になったタコおやじが横にきた。同じレストランで飯を食うのは嫌だな、とか思う。きっとお互いにだ。裸のつきあい、目と目でわかるw 結局タコは消えたので、無事そこでトルコライスを食う。

 雨はまだ降っているので、巨大なショッピングモールを見て回り、本屋などで立ち読みをし、地下のファスト・フードでソフトクリームを食べていると、横の席にまた風呂で一緒になったニイちゃんがいる。奥さんとかわいい娘さんと食べている。お互いチラリと目をやり意識する。微妙な関係。というわけで、あっちにもこっちにも裸の関係w


これがウワサのトルコライスだ。
とんかつ、ビラフ、スパゲティがひとつのプレートに乗っておるんぢゃ。

少し調べてみたら、1950年代に出現したらしいから、
卓袱料理のように特に開国時代からの歴史があるわけではない。
名前も変だ。イスラム圏のトルコからとんかつが入ってくるわけもないのだ。
「スパゲティ・ナポリタン」だって、もとはイタリアだろうが「ナポリ」とは関係ない和風だぞ。

おそらく「トルコ風呂」のように、名前をつけるのに何も考えていなかったのであらう。
それにしても、なんで日本人は脈絡もなく「トルコ」という名前をつけたがるのだろう?

さて、トルコライスは別にうまかなかったw

とんかつ専門店のほうがよかったな、とか思う。。。


伊王島の温泉

2011年06月25日 | 九州シリーズ



  いちおう予定の仕事は終わった。翌日は一日フリー(^益^)v 例によって予定も立てずに朝ホテルをぶらりと出る。長崎は港町なので、なんとなく波止場へ足が向う。離島へ行くフェリーが並んでいた。五島、対馬、いろいろと行き先はあるのだが、ぶらりと日帰りで行くにはちと遠い。

 フェリーの料金を見ると、聞いたことのない「伊王島」というのが安いので、こりゃきっと近いはずだと思った。往復1200円ナリ。10分後に出航
w(゜゜)w 行きまヒョ券売機に千円札を入れる。すると「伊王島温泉パック」というボタンが目を引いた。980円。注意書きが貼ってあり、「この券はカウンターで直接買って下さい」と書いてある。まもなく出航なので、急いで千円札を戻して、カウンターのおねいさんの所に行く。


 
このキップを買えば、温泉にも入れるのですね?

 
そうです。必ず入って下さい。温泉の入り口で帰りの船のキップを受け取るのです。

 
温泉に入って980円なんディスカ。。。


 
そりゃー、入るわな^^ なにせ長崎から雲仙の温泉まで日帰り入浴は遠いなぁ~、と今回はあきらめていたのに、思わぬ温泉\(^o^)/ しかもフェリーの料金が安くなる??? フツーに往復する人は、このキップを買って温泉をパスするというセコイことはできません。あくまで温泉施設を利用してもらう前提で安くしてあるのですね^^

 高速船のフェリーはとても気持ちよく海を走ってゆきました。女学生のグループや小学生の団体がキャアキャアはしゃいでいます。じじばば、パンチパーマのにいさん、さらにおっさん軍団もおりました。


 さて長崎から20分程の小さな島に到着しますと、愛想のいいジッチャンが迎えのワゴン車に「温泉の方はこちら~♪」と呼んでいます。バラバラと船を降りた客の何人かは車に乗り始めました。私もどうぞと言われる。どれくらい遠くに連れて行かれるのだろう、と思っていると、他の客がジッチャンにその質問。

 答えは「1分ですよ~♪」ときたもんだ。

は? ( ゜Д゜)y-~~

歩いたらどれくらいなんですか?

4分ですよ~♪ あそこに見える建物ですよ~


ぐはっ! 目の前ぢゃねーかー! 最初に歩き出したやつはもう着いてるぞ・・・w

とゆーわけで、私はいつでも行ける温泉のあるホテルはあとにして、とりあえず目の前にあった喫茶店で朝のコーヒーを飲んだのであった。


船から夜景を見た稲佐山の展望台が見えました。


湾の出口にある橋をくぐって外海へ。この橋は夜景できれいだったなぁ。


さて伊王島の風景です。人が少なく、とても静かでしたぞ。