いや~昨夜は飲んだ飲んだ。おばーさんのはしごときたもんだ。
さてホテルの窓からの眺め。以前の密集した街並みは消え、4年が過ぎてポツポツと
建物が建ち始めました。しかし一般住宅は、新築費用を工面するのに苦労しているの
だろうなあー。
さてこの日は釜石の観音様を見に行くことにした。その近くに鉄の博物館もあるのだ。
バスは2~3時間に一本くらいのようなので、歩いてゆくことに。ま、1時間も歩けば
着くだろう。しかし道路はいまだに工事中が多い。歩く人はほとんどいないので、
歩道がなかったりするのが嫌だねェー。横をトラックがビュンビュン通ってゆくんだよw
防潮堤が立てられつつあります。そのすきまから港が見えるときがあります。
しかたのないこととはいえ、どこからも海が開けて見えないのはげんなりだなあ。
WELCOMEだったら、歩道作ってくれってか。
津波のあとは凄まじく、港の近くは広大なエリアがまだ更地になっています。
歩道が30cmなんだよ。いくら俺が細身だって、ひっきりなしにトラックが通り過ぎて
ゆくのでたまらんよ!砂埃と排気ガスがひどいし、何せぎりぎりの狭さ。運転手も
あっと驚くだろうに。こんなところをずっと歩いたんだぞw
まだ復興途中なのでしかたないことでしょうが、歩く人がいるってことはまったくと
いっていいほど想定されていませんねw とにかく大型トラックが数珠つなぎ!
ぐはっ!歩道ねえじゃん!!!ガードレールがあるけれど、右に渡れば狭い歩道が
ある様子。しかし2車線、あっちからもこっちからも車が途絶えることなくかなりの
スピードでつながっています。こんなところでしばらく呆然と佇む。。。w(゜゜)w
地図によれば、ここで左に降りて大通りから離れることができるはずなのだが、
なんとその道はなくって工事現場!!!
向こうにゃトンネルときたもんだ。ここ、はじっこを歩いてゆくってか???
むりむりむりむり! 死ぬって!運転手がトンネル内で歩いている人いるなんて
思うわけないって。すきまぎりぎり、暗くて見えないってば。
生きてるのに「トンネル内でオバケが歩いてる」って思われちゃうw(゜益゜)w
どれくらい長いのか、排気ガスでやられちゃうよ。肺がやられて死んじゃったら、
「ホレ、煙草吸ってるからだ」って言われちゃうよw トンネル歩くのヤダ―!
数人しか入れない狭い居酒屋でひとりだったので、じっくりと女将さんの震災の
苦労話を聞きました。居酒屋のカウンターは、生きた「語り部」の場所ですねェ。
さてせっかく来たのだから、2軒目に行かねば。だいたい2階が2次会方面だという
ことは聞かないでもわかる。画面がちょい斜めなのは、酔っ払って階段を上がっている
からでしょう。
情報もまったくないので、まあ適当に入る。99%の確実さで、おばーさんがいること
だろう。
予想通りである。カウンターの向こう側に、隠れてしまうようなおばーさんがやって
おりました。だるまさんみたいで、髪型はパンチパーマが伸びたような、オーソ
ドックスなおばーちゃんです^^; 孫はもう働いているので、だいたいの年は…w
考えてみれば、居酒屋専門の私はスナックにひとりで入ったことがない。こういう所は
常連にならないとねェ。
ウィスキーを注文しました。するとサービスでモツ煮込みが出てきました。
「旨いよー。口、臭くなっけどよー。ひっひっひ!」ときたもんです。
ウィスキーとは合わないような気がするがなあ~w
このおばーちゃんの店も、津波で流されてしまったそうです。新品の冷蔵庫を
搬入して、まだ1回も使ってないのに流されちゃったんだってw
吉田類の酒場放浪記が始まりました。「いまやってるの?」と聞くと、好きだから
録画していて、それを再生したそうです。客がいるのにか…^^; でも俺も好きな
番組ですから、楽しく一緒に見ました。(^益^)
BSではなく、ローカル地上波でやっているそうです。半分の30分番組になっていて、
しかも古いのを再放送しておりました。吉田類が若い^^
おばーちゃん、「吉田類は、この復興居酒屋に来たんだよ」と言いました。
「吉田類は、この番組で岩手県には来ていないと思うけど」と言うと、去年あたりに
下の店に来たんだ、と断言。あとでネットで調べてみると、ローカル番組で来ていたん
ですねー。全国放送でやりゃあいいのに。
そのうちに、ひとりのおばーさんが入ってきました。娘の旦那さんの母親という身内だ
そうです。ママのおばーさんは、一緒にテレビを見ていて横のカウンターに座っていた。
もう一人のおばーさんもすぐ横に来て、こりゃあハーレム・サンドイッチ状態だ^^
話が盛り上がってくると、ウィスキーをもう一杯、となる。上の画像でおわかりの通り、
ダボダボ注いでくれる。2杯目はさらなる大盛り。特別サービスってか?
スナックって、基本不明朗会計で言われた金額を払うもの。こんときゃ2杯で2000円
という明朗&妥当な?料金でした。いろいろサービスの(?)つまみを出してくれ
ましたし。さらに濃厚サンドイッチ・サービスもありましたしね^^
飲み過ぎて深夜に千鳥足。駅前の通りを行かずに線路の方に来てしまいました。
こんな画像が残っていてかすかな記憶が甦るが、こういうのが危ないんだよねーw
ま、電車は滅多に通過しないんだけど。
またフラフラ駅前まで戻り、歩いて行ける距離なのに、珍しくタクシーに乗って
帰りました。昼から連続飲み続けの日だったからなあーwww
ホテルにチェックインして一番風呂に入り、夕方になって居酒屋へいざ出陣!
なんか昼にというか、4時間ほど前にやきとりと肉じゃがを、ビールとホッピーで
流し込んで酔っ払ったので、気分は2次会?大槌と釜石の復興居酒屋のはしごです。
夜の居酒屋をスキップしてはいかん。俺は何のために来たのだ?!
飲むためではないか。(=゜益゜):;*.’:;
↑釜石のシンボル(?)の鉄橋。右に見える工場は新日鉄釜石。居酒屋に行って、
胸板がドラム缶みたいで太ももがパンパンな連中が一杯になっていたらどうしましょw
こちらの復興商店街は、「はまゆり」です。私は食堂やラーメン屋ではなく、
まだ明るいけど早速居酒屋エリアへ^^;
ここ釜石の呑ん兵衛横丁は、本家の渋谷と関係あるらしいなあ。
そのうちの一軒に入りました。時間も早いのでまだひとり客。5~6人で一杯。
手作りのお新香と餃子。こちらの女将さん、震災の3月から9月まで体育館暮らしで、
それから今までずっと仮設住宅暮らしだそうです。避難民でひしめきあっていた
体育館での共同生活、そして希望の場所の仮設住宅への大変な申し込み、順々に
人々は体育館を出てゆき、最後におばあさんとふたりで残ったという話などを
聞きました。
いま住んでいるところは山の上なので、電気自転車でなんとか通っているそうです。
もう70は過ぎていらっしゃるので、坂はあるし遠くて大変だとか。
津波の恐ろしさを知っていたので、急いで逃げて、真っ黒い水が町を飲み込んでゆく
光景を高台から見たそうです。
在りし日の呑ん兵衛横丁の写真がカウンターに貼ってありました。みなさんいろいろ
わけありの人たちが店をやっていたとか。ここの多くの店が仮設に移ってきています。
でも、これからまた店を再建してやろうというのはとても大変過ぎる。というか
年配の方々にはほとんど無理。ちとせつない話でした。
それに、新しく街中に店を再開しても、そこは住居にしてはならないそうです。
だから寝る部屋やお風呂などは作ってはいけないと。なので再開してもどこか離れた
ところから通わなくてはならない。状況は大変厳しいのです。
役場から歩いて復興商店街に行きました。プレハブのアパートみたいなつくり。
電器製品の店、寿司屋、銀行のATMと、いろいろあります。
私は昼飯を食おうと、こういう店に入りました(^益^;
夜は居酒屋になるのですが、昼は「からあげ定食」といったメニューが並んでいました。
しかしここは元来酒を飲むところでしょう。私は臆することなく、「やきとりとか
注文していいですか?」とおばーさんに聞いて、色よい返事を頂き、早速ビールを
飲み始めた。
お次はホッピー^^ 飲んでいると、小さい店なのでじきに工事現場などで働く
労働者たちで一杯になりました。もちろんみなさん定食をもりもり食べているので、
ひとりだけ居酒屋モードになっている俺は少々浮いていたかもしれん。
ま、だって観光でうまいもん食って酒を飲むのが主旨なんだもんw
被災地の復興商店街では珍しいかな…w(゜゜)w
2階にも店が並んでいます。なんか文化祭みたい?
次のバスまではしばらくあるので、シフォンケーキにコーヒーということにしました。
なんか飾ってあって、酔っ払った勢いでくるには恥ずかしい感じなので、精一杯
しらふのフリをして手作りのシフォンケーキに生クリームがかかっているやつを
ひとり食べる。他に客はいないので、津波で手作りケーキの店を流されてしまった
話を聞きました。
そちらに話題をふったわけではないのですが、居酒屋のときと同じで、何を話しても
津波被害の話が出てきてしまうものです。
津波前の町の写真が貼ってありました。ケーキのおばさまは、真ん中あたりを
指さして、「ここに店があったのよ」と教えてくれました。津波の水害も
ひどかったけれど、そのあとに起こった火事もひどかったそうです。
盛り土が整備されて、また街が復興しても、新しく一軒家のお店を建てるのはとても
無理ではないか、と話していました。そうだよね~、千万単位で借金なんて、返すこと
考えたら難しいよねェ。。。
いろいろな苦労話などをたくさん聞かせてもらいました。「わたし話ばっかりしちゃって、
ゆっくり食べられなくてごめんなさい」なんて言われてしまいました。でもいろいろ
聞かせて頂いてよかったのです。それでいいのに、客に長々と愚痴を言ってしまった
ような気分になってしまったのかな。。。
最初にカウンターで払って注文したのに、帰るときに財布を出して「お会計を…?」と
言ってしまいました。「最初に頂いてますよ♪」とニッコリされましたけれど、ちと
酒が入っているの、バレなかったよなぁ…?