さきち・のひとり旅

旅行記、旅のフォト、つれづれなるままのらくがきなどを掲載します。 古今東西どこへでも、さきち・の気ままなぶらり旅。

シェーンブルン宮殿へ

2013年09月29日 | オーストリア・チェコ



ウィーン観光の初日は、まず大物から、オーストリアを長く統治したハプスブルク家の
離宮、シェーンブルン宮殿からです。「美しい泉」という意味です。




最初はホントに金を塗ろうとしたそうですが、莫大な予算がかかるため、このように
金色に近い黄色にしたそうです。もしかしたらものすごく巨大な金閣寺みたいに
なっていたのか。。。



内部の部屋がすごいんですよ。しかし撮影禁止なため、見たい人は行ってください~w



パリのヴェルサイユ宮殿ほどの規模ではないにせよ、圧倒する広さと美しさです。



宮殿と向かい合わせにあるのが戦争の記念碑グロリエッテ。夏の暑い日には
あちらまで登るのに相当大変だ、とガイドブックに書いてありましたが、いまは9月。
20度以下なので苦も無く上まで歩いていけました。




さてグロリエッテ側からは宮殿、そしてその向こうにウィーンの街が見渡せました。

この宮殿は、いまは博物館になって世界中からの観光客で一年中にぎわって
いますが、ハプスブルク家歴代の王様や女王様たちが住んでいたこと、そして
フランス軍がオーストリアを攻め落としたときにナポレオンが占領して司令部として
使っていたこと、ナポレオンが敗退したとき、ずたずたにされたヨーロッパ諸国が
ナポレオン前の国境線を回復させようと集まって長々と協議した「ウィーン会議」が
行われたところだという、多くの歴史が積み重ねられている舞台なのです。




グロリエッテの屋上に人影が見えるでしょう?なんか追加料金を払うと行けるようで。
あとから来た日本人女性が「払って登ったって、たいして景色変わらないわよ!」と
言い捨てる。同感なり
(^益^;



花がきれいです。花の好きなカレンさんなら接写するだろうなあ~(^益^)ノ



ここでは「ヴェルサイユのばら」で有名な、のちにフランス王太子のもとに嫁いだ
マリー・アントワネットが、音楽の神童と呼ばれてここに招待された当時6歳の
モーツァルトを、転んだときに助け起こしたそうです。そのときモーツァルトはマリー・
アントワネットに「結婚して」と言ったとか^^;






庭の中心からは放射線状に道が伸びて広がっています。あちらには日本庭園、
こちらには動物園といろいろあるのですが、今回はメインの宮殿を見て去ることに
したのでしたーw


ウィーン初日の夜はホイリゲへ

2013年09月27日 | オーストリア・チェコ



羽田→ロンドン→ウィーンへのフライトは家を出てからホテルへ到着するまで
まるまる24時間あまりの長旅。さすがに疲れた。時間は現地時刻で既に夜の
9時。荷物を置いてすぐに歩いてすぐのホイリゲへ繰り出す。




ホイリゲとは、オーストリアにあるワイン酒場のことです。ワインの作り酒屋が自分の
作ったワインを出すところ。




この店はウィーン旧市街のなかにあり、ご覧の通り、蔵のなかのような内装です。
右側に左を向いた席がふたつあるでしょう?あそこにアコーディオンとヴァイオリンの
二人の奏者が座り、夜にはシュランメルを演奏してくれるのです。

「シュランメル」とは、シュランメル兄弟がホイリゲで郷土音楽を演奏して評判になり、
それからそういう音楽の名前をさすようになったのです。定番は「ウィーンはいつも
ウィーン」など。




まずはこの店の名前がついたワインを注文する。オーストリアでは、90%ぐらいは
白を飲むようです。さっぱりした味で、ジョッキで飲みます。




次に好きな赤ワインも試してみねば。ジョッキだと「ごくごく…」ですねwww

もういっちょ、リストの一番下にある、すなわち一番高い値段の白を試す。こうなりゃ
勢いなのです。オーストリアワインでは、高級になるほど甘いとか。そもそも甘い
ワインはあまり好みませんが、本場のホイリゲに来たならねー 
(=゜益゜):;*.’:;

最初のに比べてやや黄金色。ややこってりしているが、フルーティでコクがある。
やっぱりいいねえ!それもジョッキで飲み干す。

少し酔いが回ってきて、長旅を思い出す(ひとりだとそうするしかない)。
台場の大江戸温泉に行って風呂に入り、ビールを飲んだあと青森の酒を飲んだ
なあ。それから明け方に羽田に行き、ラウンジでビールを飲んだなあ。風呂に
ゆっくり2回入ったから、のどが渇いていて旨かった~。

飛行機に乗り込んだらすぐにシャンペンが出てきて、それから赤白のワインを
飲み、ついでにベイリーズも飲んだっけ。ロンドンについたらまたラウンジへ行き、
そこではまた赤ワインだった。。。 んでウィーン行きの飛行機に乗ったら、また
飲み続けて… 俺、24時間断続的に飲み続けていたんだw

それからホイリゲへ来てジョッキ3杯。こりゃ肝臓にくるねー。明日から昼夜
3週間飲み続けねばならぬのに、いきなり飛ばしてしまったぞ
 w(^益^)w


オーストリア・チェコの旅 ~プロローグ:大江戸温泉から

2013年09月26日 | オーストリア・チェコ



ウィーン、ザルツブルク、プラハへの3週間の旅をレポートするにあたり、まず台場の
「大江戸温泉物語」からである。

なぜか、というと少々話が長くなるかもしれません。前回ヨーロッパへの長~い
フライトを、ビジネスクラスで行ったもんだから楽で嬉しくて贅沢な気分で(^益^)b

しかし高い。エコノミーの3倍以上のお値段である。苦行のエコノミーを避ける
ために、海外旅行まるまる一回分の金額を払うのだったら、移動だけは我慢して
あとは贅沢にうまいもんでも食うというのもあるではないか、と呻吟する。

ネットでいろいろ調べてみると、ビジネスクラスでもまあまあ安いフライトがある!
それは成田発ではなく、羽田発であった。むしろ近いではないか。しかし落とし穴が
ある。早朝6時過ぎの出発、すなわち5時前にチェックインする必要があるのだ。
電車の始発も走ってねーよwww

とりあえずフライトは取った。あとは深夜タクシーか空港隣接のホテルか…?
友人のひとりがその話を聞いて、「それならさきち・さん!大江戸温泉がありますよ!」
と耳よりの情報。台場の温泉施設を利用し、そこでのんびり過ごして3:50に
羽田行のバスが出ているというのだ。お値段も安い!

「ヨーロッパに行ったらゆっくり風呂に浸かれないし、いいですよぉ~」という言葉に、
それを使うことにした。というわけで、上の写真のように、夜になって荷物をかかえて
台場についたのであ~る。



ケビンと来たなあ。しかし風呂に入って気が付いた。その日は日曜。混んでいるのだ。
人がうじゃうじゃいる湯船で、隣のモテなそうな若者が「カナっぺ」への片思いを
延々とそいつの友達へ話し続けるのをこちらまで聞かされる。「これは話しておか
なきゃならないな!」などと重大事のように「コンピュータ占い」の結果を話している。
相手がうんざりしているのもわからないほどのコミュニケーション能力じゃ、思いを
とげる可能性は少なそう。。。

風呂から出たあとは「居酒屋コーナー」でビール、酒、つまみを食う。風呂に入って
ゆっくり休み、羽田まで夜明け前に送ってもらって2500円なら安いなあ、と思って
いたが、こうやって酒飲んじまったらタクシー代と変わらなくなってしまうことに
気が付く。

日曜なので混んでいたが、深夜になると人はぐっと少なくなる。リクライニングチェア
がある「お休み処」に行ってしばしの休憩。寝過ごしたら終わりだ。深い眠りについて
いるおっさんの大音量のいびき、バカップルの大声のささやき声で意外とうるさい。

3:50に空港に向かうやつなんてどれくらいいるのだろう、と思っていたら、時間に
なるとゾロゾロ。ほとんどが韓国人のよう。バスに何台も羽田や成田に向かうので
あった。



ビジネスクラスのフライトだと、チェックイン後にラウンジが使えるのである。軽食と
様々なドリンク、酒も飲み放題なのである。



しばらくすると夜が明けてきた。



これから3週間の旅が始まるなぁ~、としみじみ。



ラウンジ内には嬉しいことに喫煙室がある。明け方なので誰もいない。

ちなみにこれから12時間あまりのフライトでロンドンへ。ロンドンの空港では
建物内すべて禁煙。そこで3時間ほど過ごしたあとにウィーン行の飛行機へ
乗り込み、それから2時間半。その間ずっと煙草が吸えないのであった。。。



クラブワールド(ビジネスクラス)の窓際席は、ほとんど個室感覚。並ばずに一番に
乗り込み(並んでいるエコノミーの人々は「このやろ」と思っているハズだ)、席に
つくとウェルカムシャンペンのサービス。スチュワーデスのおねいさんに何を飲むか
聞かれたときに、「まあ朝からお酒ね?ウフフ」と言われる。

飲んでいるとエコノミーの連中がゾロゾロと入ってくる。通路の席だと「こいつめー」
というルサンチマンのシャワーを浴びるわけだが、窓際だとそれを受けずに済む。

ご覧の通り、席は窓4つぶん。席を倒すとフルフラットになり、ベッドで寝る感覚。
二人分のスペース使うんだから、そりゃ高いはずだよなあ。料理も宇宙食のような
やつではなく、ちゃんとした食器を使うコースになっているのである。

赤白のワインを飲み(どれがいいかテイスティングまでさせてくれるのであるが、
結局一通り飲むのだ^^)、アイスクリームにベイリーズ(クリームのリキュール)を
かけて食べたりして過ごす。

前夜が大江戸温泉なので、飲んで横になるとたっぷりぐっすり眠れる。数時間
熟睡してしまい、時間があっという間に過ぎる。エコノミーのときは疲れ切って
「まだかまだか」とうんざりし、「だからもうヨーロッパ便はもう乗りたくない!」と
思ったりするものだが、楽だよな~と実感。金を出して楽な姿勢でいると時間が
過ぎるのが早いのだ。

アインシュタインが「相対性理論」を説明するとき、「同じ時間でも楽しい時間は
あっという間に過ぎるけれど、苦しい時間はとても長い」と言ったそうですが、
よくわかります。

退屈な大学の講義はげんなりするほど長い苦行だ。会議で自己陶酔した発言が
また始まると、必要のない前置きの1フレーズだけでも全身の血がすべて頭部に
集まってくるほど長く感じる。

居酒屋には、よく開店の5時頃に入ったりするわけだが、たっぷり飲んで話しても
まだ8時だったりする。「まだまだこれからの時間ぢゃねーか」と飲み続けていると、
終電を逃していたりする。4~5時間記憶がねーんですが?w(゜゜)wタイムフライズ!

飲み過ぎて腹がくだったりする。駅から5分の自宅が途方もなく長い旅路となる。
早く行きたい。しかし急いで足を前後するとヒリ出そうだ。一歩一歩がスロー
モーションのように長い。エレベーターが降りてくるのも長い。ドアも早く閉まれよ!

ドアに鍵を差し込むのも、こういうときに限って逆だ、いやそうじゃない、さっきので
よかったんだ、と試行錯誤。その間たかが1~2秒?イスカンダルまで行って
帰ってこられる気分だ。靴を脱いで荷物をすべて放り出し、トイレに駆け込み、
ベルトをはずしてチャックを下ろし、ズボンとパンツを一緒にすべり落とす。

すべり落ちてゆくパンツをかすめてゼリー状のブラウンマターが噴射されてゆく。
間一髪!このパンツを最大のスピードですべり落としてゆく瞬間は時間にして
0.185秒くらい?100mを9秒ちょっとで走り抜ける人類最速の男ウサイン・ボルト
が、スタートのピストル音に反応する程の短さである。その拡大鏡で見てみないと
わからないほどの極わずかな時間も、そのときにはスライドショーを見るように
1コマ1コマが途方もない長さに思えたりするものである!



私は何を言っているのだ???

そうである。ビジネスクラスで足を伸ばしきって乗っていると、長いフライトも
楽にすぐ過ぎてしまう、という話であった。



ロンドンで飛行機を乗り換え、ウィーンに到着したらもう夕方。

荷物を置いて、近くにあるホイリゲ(=ワインを出す酒場です)に繰り出す。

おおお…久々にホッとするー。

長くなったので、続きはまた次回に(^益^)b