続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

『やまなし』⑪

2018-10-31 07:19:02 | 宮沢賢治

 波から来る光の網が、そこの白い磐の上で美しくゆらゆらのびたりちゞんだりしました。


☆破(これまでの状態を・形を崩す)記の講(話)である。  
 亡(死)の態を吐く。
 番(くみあわせる)章(文章)を備(あらかじめ用意してある)。


🈞マグリット『エルシノア』

2018-10-31 06:57:00 | 美術ノート

   『エルシノア』

 エルシノアって何?この絵がエルシノアだという観点から見ていきたい。
 まず立体であるべき林が平面状に立っている。しかもその切り取られ方は建屋の態である。
 背景の空は、背景(バック)というより、むしろ背景の中に林のそれが埋まっているというような実に奇妙な構成である。
 木々の下部だけ見ていると奥行きがある、しかし上部は建屋の屋根になり街の一部(もしくは城の一部)のようでもある。すべては緑一色で植物(林)の質感であるが、窓らしき開口部(人為的)もある。
 林の上に建屋が並ぶなどということはあり得ない、つまり《あり得ない現象》を創作したのである。
 林、つまり数多の木々が平面(二次元)になり、しかも全く異なる形態に変移している。空間(三次元)でありながら平面(二次元)と化している。
手前の草原も遠近感を感じない描法である。

 時空の否定、質感(物質)の否定。
『エルノシア』とは、絶対に有り得ない世界を目指して描かれたものである。


(写真は国立新美術館『マグリット』展/図録より)


『耕耘部の時計』53

2018-10-31 06:42:12 | 宮沢賢治

(一月十日、玉蜀黍脱穀)と赤シャツは手帳に書きました。


☆逸(隠れたもの)を合(一つに合わせる)。
 等(平等)を化(教え導く)。
 霊(死者の魂)の拭(汚れを取り)脱(自由になる)と、吐く。
 尺(意味を明らかにする)趣(考え)を帖(ノート)に署(書きつける)。


『城』3058。

2018-10-31 06:31:02 | カフカ覚書

さあ、あなたの娘さんたちのところへ行ってらっしゃい。あのズベ公たちは、ストーヴのそばの長椅子にシャツを着たきりであなたとんらんで腰をかけているって聞きましたわ。それに、あなたを迎えにいくと、猫のようなうなり声を吹っかけるんですってね。


☆さあ、あなたの霊媒のところへ行ってらっしゃい。束縛から解放された人たちが単に阻止するために座っていると、誰かがわたしに語気荒く話した。