続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

デュシャン『泉』④

2020-04-13 07:22:34 | 美術ノート

 出品するにあたっては、これが何かを知っていることが前提である。原始人がこれは何だろうと考えることは念頭にない。
 つまり、この物が男子専用の排泄器であることを承知の展示である。(もっとも排除されたらしいが)

 人類は♂♀に分けられており、染色体を調べるまでもなく生理作用は全く異なるのは宿命である。これは観念ではなく根本原理である。物理的な身体作用の相違は明らかであるが、では精神はどうだろう。
 男女における思考の相違はあるか?精神は成長過程で決定づけられる。運動機能や趣向は先天的なものとしてDNAに組み込まれてきたに違いないが、精神の深淵は教え込まれた観念による傾向が強い。

 しかし、どんなにSAMEであることを志向しても摂理は不変である。
『泉』は決して変えられぬもの、決定への逆らい得ない宿命の提示である。会場への展示は暴挙かも知れないが、天の定め(律)への叫喚である。

 写真は『DUCHAMP』(ジャニス・ミンク) www.taschen.comより


『忘れえぬ人々』127.

2020-04-13 06:54:58 | 国木田独歩

大空は名残りなく晴れて朝日麗らかに輝き、光る物には反射を与え、色あるものには光を添えて雑踏の光景を更らに殷々しくしていた。


☆他意の句(言葉)は、冥(死後の世界)に竄(文字文章を変え)省(注意して見て)調べると実(内容)は霊(死者の魂)の鬼(死者/亡霊)の講(話)である。
 仏を範(手本)とし赦(罪や過ちを許す)。
 予(あらかじめ)私記は講(話)を転(ひっくり返して)造っている。
 透(すかして見える)講(話)の系(つながり)は恒(つねに)音に隠れている。


『城』3397。

2020-04-13 06:33:29 | カフカ覚書

お内儀さんは、昼のあいだに二、三度あなたのことをたずねました。ゲルステッカーも、一度あなたの様子を見に来ました。あの人は、朝あなたがお内儀さんと話をしていたとき、暗がりでビールを飲みながら待っていたのですが、それ以上あなたの邪魔をするのは悪いとおもって、帰ってしまったのです。


☆女主人は、幾度ももあなたのことを質問しました。ゲルステッカーもです。モルグ(身元不明者の死体公示所)で女主人と不明瞭なバカバカしい話をしながら待っていたのですが、Kの方を見て先祖の傷痕について敢えて騒ぎ立てることはありませんでした。