金蠅も銀蠅も来よ鬱頭
金蠅も銀蠅も・・・銀も金も何せむにまされる宝子にしかめやも(憶良)を踏まえた句である。
金銀にも勝るという子を始め、蠅のように煩がられ、追われる人たちも、皆いらっしゃい。このわたし(鬱頭)も迷える人ですから。(この世はみんな平等なんですよ)と。
金蠅はキン・ヨウと読んで、襟、要。
銀蠅ハギン・ヨウと読んで、吟、要。
来よはライと読んで、頼。
鬱頭はウチ・トウと読んで、内、問う。
☆襟(心の中)を要(まとめて)吟(詩歌を作る)。
要(かなめ)の頼(たより)は、内(心の中)を問うことである。
襟蠅はキン・ヨウと読んで、近、様。
銀蠅はギン・ヨウと読んで、吟、様。
来よはライと読んで、磊。
鬱頭はウツ・トウと読んで、鬱陶。
☆近(距離が近い、血縁関係が深い)様(ありさま)も、吟(声を出して歌う)様(ありさま)も、磊(小さなことにはこだわらない)が、鬱陶しい。