続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

『飯島晴子』(私的解釈)54+

2020-08-25 07:28:54 | 飯島晴子

   八頭いづこより刃を入るるとも

 八頭を前にどこから包丁を入れたらと、瞬時迷う。無駄なくきれいに処理したいけれど、どこから刃を入れても満足したことがない。

 八頭はハチ・トウと読んで、蜂、糖。
 いづこより(何処)はカ・ショと読んで、菓、諸。
 刃をいるるとも(刃入)はジン・ジュと読んで、腎、需。
☆蜂の糖(蜜)は菓(お菓子)の諸(もろもろ)の腎(要)として需(必要)である。

 八頭はハチ・トウと読んで、蜂、踏。
 いづこより(何処)はカ・ショと読んで、過、諸。
 刃をいるるとも(刃入)はジン・ジュと読んで、人、呪。
☆蜂を踏んだ過ち、諸(もろもろ)の人は呪う。

 八頭はハチ・トウと読んで、鉢、盗。
 いづくより(何処)はカ・ショと読んで、過、諸。
 刃をいるるとも(刃入)はジン・ジュと読んで、訊、受。
☆鉢を盗んだ過ち、諸(多くは)訊(訊問)を受ける。


『飯島晴子』(私的解釈)今頃は。

2020-08-25 06:58:10 | 飯島晴子

   今頃は桜吹雪の夫の墓

 長年連れ添った夫は、すでにお墓の下。でも今頃はその淋しさを払拭するように桜吹雪が舞っているはずである。

 今頃はコン・ケイと読んで、混、継。
 桜吹雪はオウ・スイ・セツと読んで、奥、推、説。
 夫の墓はフ・ボと読んで、譜、簿。
☆混ぜて継(つなげる)奥(奥義)がある。
 推しはかる説(話)を譜(つづける)簿(ノート)がある。

 今頃はキン・ケイと読んで、襟、景。
 桜吹雪はオウ・スイ・セツと読んで、追う、衰、説。
 夫の墓はフ・ボと読んで、腐、母。
☆襟(心の中)の景を追うと、衰えた節(おり)の腐(心を痛め苦心した)母がいる。


R.M『恋人たちの散歩道』②

2020-08-25 06:29:41 | 美術ノート

 パネル二つが中空に浮いている。これは見上げた視線ではない。とすると、恋人たちは中空を浮上しているのだろうか。しかも恋人たちであり複数である。
 未来をつくる若者たちの視線はヒューマンスケールで測る高さではなく、超えている。何を超えているかというと、集合住宅や家々に対峙する位置であり、世間や社会を超えようとする意志(パワー)である。社会常識、通念に真っ向から挑む姿勢である。

 二つのパネルは恋人という対の形であり、男女どちらというものではないが、描かれた内容は同質である。
 空と雲は、変化を予感させる。そして自然回帰への自由な開放を示唆しているのではないか。散歩であれば、明確な目的があるわけではないが、新しい明日への希望が漠然と二人の気持ちに過っ照るという光景。

 即ち希望的観測、未来をつくる恋人たちへの期待をこめた光景。しかし、現実は漆黒の闇であり、何があるかは不明の混沌に満ちている。画一的な部屋の窓は平和であり、抑制を暗示している。
『恋人たちの散歩道』は(背伸びせよ、超えよ、突破せよ)という静かな期待とエールである。


 写真は『マグリット』展・図録より


『注文の多い料理店』20.

2020-08-25 06:17:44 | 宮沢賢治

   「ことに肥つたお方や若いお方は、大歓迎いたします」
 二人は大歓迎といふので、もう大よろこびです。


☆秘(人に見せないように隠し)包んだ二役を報らせる他意は換(入れ替えて)合わせる。字を認(見分けること)が、他意を換(入れ替え)合わせる芸(わざ/術)である。


『城』3484。

2020-08-25 06:04:28 | カフカ覚書

だけど、そんな男性がどこに見つかるでしょうか。ほかの娘なら、たぶん一生涯さがしても見つけられなかったでしょう。ところが、フリーダの運勢は、測量師を彼女の酒場に連れてきたのです。もしかすると、この計画が彼女のこころに初めてうかんだ、ちょうどその晩のことだったかもしれません。


☆しかしながら、このような人がどこで見つかるでしょう。多分一生探しても無駄で、ほかの作り話なら見つけられなかったでしょう。ところが、フリーダの運命は測量師(土地がないことに気づいた人)を酒場(死の入口付近)に連れてきたのです。その計画が初めてひらめいたのは、終末(死)だったのかもしれません。