続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

『飯島晴子』(私的解釈)紫陽花の。

2020-08-19 07:09:27 | 飯島晴子

   紫陽花の毬のかむさる墓と聞く

 あのお墓は高貴な方のお墓だと聞いた。紫陽花の花が絢爛と咲いてはいるが、どこか忘れられたような寂しさが漂う。

 紫陽花はシ・ヨウ・カと読んで、詞、用、何。
 まり(毬)はキュウと読んで、究。
 かむさる(神去)はシン・キョと読んで、新、拠。
 墓と聞くはボ・モンと読んで、簿、問。
☆詞(言葉)の用(働き)の何かを究(つきつめる)。
 新しい拠(より所)の簿(ノート)で問うている。

 紫陽花はシ・ヨウ・カと読んで、屍、様、苛。
 まり(毬)はキュウと読んで、泣。
 かさむる(神去)はシン・キョと読んで、辛、虚。
 墓と聞くはボ・ブンと読んで、模、紊。
☆屍(亡骸)の様(ありさま)の苛(むごさ)に泣いている。
 辛く虚しい模(ありさま)に紊(心乱れている)。


『飯島晴子』(私的解釈)㊿+

2020-08-19 06:43:57 | 飯島晴子

   荒梅雨の尸焼く音憚らず

 先ほどまで生きていた人の身体が無機に帰していくという、驚愕すべき畏怖の念。
 尸を焼く音は、心的な鼓動と共鳴し更なる轟音と化す。荒梅雨は雷をも孕んでいるかもしれない。客観視した哀しみの凄味がある。

 荒梅雨はコウ・バイ・ウと読んで、構、倍、迂。
 尸焼く音はシ・ショウ・インと読んで、試、照、韻。
 憚らずはタンと読んで、探。
☆構(仕掛け)を倍(同じものを二度にして)迂(遠回り)を試みる。
 照(てらし合わせ)韻(音の響き)をさがす。

 荒梅雨はコウ・バイ・ウと読んで、恒、媒、有。
 尸焼く音はシ・ショウ・インと読んで、詞、衝、隠。
 憚らずはタンと読んで、譚。
☆恒(つね)に媒(仲立ち)が有る。
 詞(ことば)は衝(重要)である。
 陰(隠れた)譚(物語)がある。


R.M『本来の意味』②

2020-08-19 06:14:20 | 美術ノート

 本来の意味、もともと、元来・・・意味に本来などということあるだろうか。言葉には起源や成り立ち、衆目の一致する意味・内容があるが、意味そのものは感覚である。
 意味不明などという時の意味はその感覚(概念)が伝わらないことであって、(対象/言葉ありき)が前提である。
 意味というのは付随の媒体、対象の意図を感じうるための仲介的存在ではないか。

 だから、『本来の意味』への困惑を隠せない。

 作品は、黒枠と黒く太い対角線がそれぞれを区切っている。分割しているが、単に否定としての✖とも思えるのである。暗緑色のベタ、空を想起させるブルー、人智の原初としての煉瓦、そして白地の中の文字。距離を置いてみると、この白地の部分だけが浮いて見えるに違いない。
 文字はCorps de femme(女の身体)、だから何?という感じで意味そのものは不明である。
『本来の意味』とは、意味そのものは存在せず、世界の存在物はただありのままに存在するだけである。ただ、人との関係性から『意味』が生じるにすぎない。意味は多くを孕むが、多くを隠蔽しており、認識がそれ(意味)を浮上させている。


 写真は『マグリット』展・図録より


『注文の多い料理店』16.

2020-08-19 06:04:50 | 宮沢賢治

 二人は玄関に立ちました。玄関は白い瀬戸の煉瓦で組んで、実に立派なもんです。


☆字を認(見分ける)と、現れる。
 換(入れ替えること)が律である。
 現れたものを看(注意して見ること)で迫る。
 磊(小さなことにこだわらず)個(一つ一つ)連(つなげて)画く。
 粗(大まか)に昵(近づく/慣れ親しみ)、律を把(つかむ)。